6つの帽子をかぶってみた「Six Thinking Hats」

赤いマフラーをしたねこ

こんにちは!最近、直感と感情にまかせ赤いマフラーを買った、UXデザインセンター所属のカツメです。

アイデアの発想法として有名な、といいますか今は一般的な?ブレスト(ブレインストーミング)。

マンネリ化したり同じようなアイデアしか出せない時がありませんか。そんな時にはブレストを応用した発散技法の強制連想法「シックスハット法(Six Thinking Hats)」を使ってみてはどうでしょうか。

シックスハット法(Six Thinking Hats)って?

シックスハット法(Six Thinking Hats)は、水平思考(Lateral Thinking)を提唱したエドワード・デボノ氏が1983年に開発した並行思考法(Parallel Thinking)。

「水平思考」というのは、いろいろ視点を変えて発想してみることで、常識にとらわれず自由な発想をするための構造化されたアプローチです。シックスハット法(Six Thinking Hats)は発想したものを調査、開発、実装するためのもの。変化を探求し建設的に考えるためのブレスト応用方法です。

ちなみに、水平思考の反対に垂直思考(Vertical Thinking)があり、これは論理的に分析し深掘りしていく思考法で、ロジカルシンキング(Logical Thinking)やクリティカルシンキング(Critical Thinkig)と類似点を持っています。

6色の帽子にはそれぞれ思考パターンがあって、明確な機能と役割が割り振られています。
ブレストの際に出席者全員が同じ帽子の色をかぶり、その役割に沿った視点で発言していきます。時間を決めて帽子を順に切り替えて進めていくことで、様々な視点からの意見を出すことができます。

この思考法では、出席者全員が同じ視点に立って、その経験や知性を同時並行的に一致させることが重要とされています。
ですので、意見が噛み合わない議論の場や議論の落とし所をつかみたい!という時に使うのも良さそうです。

帽子の色ごとの思考、役割

青い帽子

青帽子:思考プロセスの管理

司会やファシリテーターの役割。メンバーが帽子の色に沿った意見を出しているかなど管理します。

白い帽子

白帽子:情報

情報がすべてで、 客観的な事実と数値(データ)を用いて意見を出します。

赤い帽子

赤帽子:直感と感情

感情、直感、本能に基づいた発言をします。

黄色の帽子

黄帽子:利点と価値

物事を肯定的、楽観的、ポジティブな視点で見る役割。利点や価値を探します。

黒い帽子

黒帽子:注意・リスク

考え方の弱点を指摘したり、潜在的な問題やリスクの発見に使用されます。

緑の帽子

緑帽子:アイデアの生成

創造的な思考と、新しいアイデアや代替案、可能性、そして新しい視点や概念を作る役割です。

帽子をかぶる順番

帽子を替えるのが忙しそうだなぁと思ったのですが、全部の色を切り替えなくてもよいようで。議論のテーマによって、かぶる順番が推奨されています。

  • 初期のアイデア:青→白→緑→青
  • 選択:青→白→(緑)→黄→黒→赤→青
  • ソリューション:青→白→黒→緑→青
  • 戦略的計画:青→黄→黒→白→青→緑→青
  • プロセス改善:青→白→白(他の人の意見)→黄→黒→緑→赤→青
  • 問題の解決:青→白→緑→赤→黄→黒→緑→青

青で始まり青で終わるのは、司会が議論の目標を策定して開始し、最後に議論の結果をまとめ評価するためです。
帽子は約2分間で切り替えますが、赤い帽子は30秒程度に制限して判断ではなく反応で行うようにします。

「戦略的計画」の帽子のかぶり順には「赤」は入っていません。戦略は感情的になっては上手くいきませんね。目的によって帽子を使い分けていることに納得です。

ひとりで帽子をかぶってみる

会議だけでなく、自分一人でも使ってみてはいいのでは?
思考の癖で偏りがちになってしまう時に、それぞれの帽子をかぶって意図的に違う意見をだしてみるのはいいのではないか?

と思ったところ、どうやら個人でも使えるとのことでした。

イメージつきませんよね?どう議論が進んでいくのか、実例で知りたいですよね?私も実際にやってみて検証したいです。
ということで、帽子を取り替えながら、ひとりでシックスハット法を試してみたのでご覧ください。

紙に色を塗って帽子を作ってみました。色だけではわからなくなりそうなので、帽子に思考パターンのキーワードを書いてみます。

6つの帽子

「選択」をやってみました。かぶる帽子の順番は以下のとおり。

青→白→(緑)→黄→黒→赤→青。
(忙しい)

青(目標の策定)

青い帽子

「それでは、今日の晩御飯について議論してみましょう。候補としては、『和風ハンバーグ』と『豚バラ大根の無水鍋』です。議論を深め、どちらが晩御飯にふさわしいか決めることがゴールです。」

白(情報)

白い帽子

「和風ハンバーグですが、生のタネを冷凍したものが既にあるため、たまねぎを切る工程や、タネを練る工程が省略できます。また、最近のスーパーでの大葉の金額は100円程度、もやしも30円程度で買えるため、買い足し材料の金額は200円以下になります。作って美味しかったと評価された実績が3回です。」
「豚バラ大根の無水鍋は、フォロワーは120万人料理研究家のTwitterでの投稿レシピです。大根は半分サイズで100円程度、豚バラは200gほど購入すると買い足し材料の金額は500円程度になる見込みです。まだ作ったことがなく、実績がありません。」

緑(アイデアの生成)

緑の帽子

「和風ハンバーグの付け合わせに、しいたけも追加してみようか?ナスもいいな。」
「豚バラ大根の無水鍋、他の材料でも応用がききそう。白菜とか。あ、キノコも追加してみようか?」

黄(利点と価値)

黄色の帽子

「和風ハンバーグは成功例もあるし、失敗する気がしない。絶対うまくいく。付け合わせのしいたけは、いいな。醤油バターしいたけ美味しいし。」
「豚バラ大根の無水鍋、今晩作ってみて美味しければ他の野菜でも応用しよう。そうすればレパートリーが爆発的に増えて、今後レシピを考えることが楽になると思う。大根を切って鍋に入れるだけで簡単だし。」

黒(注意・リスク)

黒い帽子

「和風ハンバーグは焼く際に油がすごく飛ぶので、コンロの掃除が大変である。そういえば、ソースの材料のバターがあと少ししかなかったので、買い足しになりますね。ナスの付け合わせはいいけど、今の時期ナスの価格が高いのですが、っこれは大きな問題なのでは?」
「ハンバーグは生のタネの冷凍だから、早く消費しないと美味しくなくなりますよ。」
「豚バラ大根の無水鍋は失敗したら晩御飯が台無しになります。我が家では白だしはあまり使わないですし、甘めの味付けが好まれるので美味しいと感じられるか甚だ疑問ですね。」

赤(感情)

赤い帽子

「今日の気分は和風ハンバーグ!!」

青(結果をまとめ)

青い帽子

「和風ハンバーグにします。」

ああ・・・「人間なんて所詮、感情の生き物なのだ」といった結果になってしまいました。

シックスハット法をやった感想

頭の中でぐるぐる考えているだけの状態よりも「これは情報」「これは利点」「これは注意点」と区切って考えるだけで、整理され結論を導き出しやすいと感じました。
今回は「食事」という本能に近い部分の選択だったからか、このような結果になってしまいましたが、感情に流されて決断してはいけない場面で使えそうです。

そして、帽子、かぶらなくてもいいそうです。(ですよね)
色のついたバッヂやアイテムを身につけたりで代用しても問題ないそうです。
行き詰まったとき、アイデアが降臨しないとき、皆様もやってみてはどうでしょうか。

※ひとりで6役やってみたら、sgi-changの投稿「WebGL、Three.jsでワクワクしてみた2019、ひとりハッカソン編」ようになったなーと思いました。こちら6役どころじゃないです、17役くらいやっています。
※sgi-changに「17役大変だったね!わたしなんか6役でもヘトヘトだよ〜」と話していたところ、エンドロールの許可をいただきました。私もやってみたかった。
(何も表示されていない場合、右下の「Rerun」をおしてください)


本記事は、以下の書籍、Webサイトを参考にしました。

6つの帽子思考法 ―視点を変えると会議も変わる エドワード・デ・ボーノ (著)
Six Thinking Hats:https://en.wikipedia.org/wiki/Six_Thinking_Hats
de Bono Thinking as a skill:https://www.debono.com/

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