重ねる二次元コードを作ってみた

技術研究所の(あ)です。
技術研究所では毎年、イベントに参加して頂いた方などに配るノベルティを作っています。
これまで、ポストイットとかステッカーとかを作ってきました。
では、今年度分は何にしよう? というのを技研メンバーで考えていたのが前年度の一月末ころ。

予算的に合いそうな選択肢がいくつかピックアップされていたのですが、
その中に、透明プラスチックベースの栞、というのがありました。
「『二枚重ねると絵柄が変わる』とかおもしろいかも」
「重ねる組み合わせで違う絵柄になるとか」
「重ねると『正しい』QRコードが読める、とかできそうだよね」
まずはちょっと試してみましょう。

QRコード

QRコードの基本構成は、正方形のの白黒 (濃淡) のマス目が、
正方形に (サイズは何種類かあります) 並んだものです。
四つ角のうち三つには、「そこに QRコード (らしきもの) がある」ということを
示すためのパターン (位置検出パターン) が配置されます。
大きめのコードの場合は似たような小さなパターンが残りの角のほうの、
端ではなく内側にあります。

残りのマスは、白黒が 0/1 を表しています。
埋め込まれているデータを二進数で表したビットデータ
+ エラー訂正のためのビットデータが入っています。
データのマスの黒い部分を適当に二つに分けて
(位置検出パターンはあまり形を崩せないので分割しない)、
透明な素材に印刷して、白い紙などの上で重ねれば、ちゃんと読めるはずです。
ちょっとくらいずれた部分があっても、エラー訂正能力の範囲内なら大丈夫なはず。

分割してみるテスト

インクジェットプリンタで印刷できる透明シール台紙を買ってきてためしたところ、
小さなサイズだと位置合わせはそれなりに面倒ですが、
うまく読ませることができました。
さすがに重ねるときに合わせる目印がないときついので、
位置検出パターンは分割した両方に印刷ました。

次は、「組み合わせで違うコードになる」のテストです。
同じサイズの二種類の QRコード (A と B とします) を用意し、
黒い部分の AND (両方で黒い部分) を取ります (C とします)。
そして、それと元のコードとの XOR (差分) をとったもの (A’ と B’ とします) を用意します。
すると、A’ と C を重ねると A に、B’ と C を重ねると B になります。

簡略化したイメージではこんな感じ。

spritted_codes1

これも、きちんと二種類のコードを読ませることができました。

重ねる透明栞

できることが確認できたので、実際にノベルティの「仕掛け」として取り入れることにしました。
そしてできたのが、こちら (詳細は実物を手にしたときのお楽しみということで… :-)。

Img_1019m

あえて細かい説明は書かずに、簡単なヒントを示すだけにしました。
ちゃんと読めるようにするには、ちょっと工夫がいるかもしれません。

クレスコ技術研究所では、他の企業様などとの共同研究も行っています。
自分たちだけでなく、さまざまなみなさまの持っているさまざまなものを、
工夫して、組み合わせることで、
何か違う世界が見えてくるはず、というメッセージを込めたつもりです。
この栞を実際に手にされた方がいらっしゃいましたら、
ぜひ試してみてくださいませ。

# 「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

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