皆さんこんにちは!
ビジネスプラットフォームテクノロジーセンター(BPTC)のもっちーです。
6月のブログ記事に続き、2回目の投稿となります。
前回記事はこちら
今回も業務自動化で面白いものを見つけたので、皆さんに紹介します。
今回紹介するのはUiPathの新機能のAppsです。
UiPath Appsは今流行の簡単にアプリケーションが作成できるローコード開発プラットフォームとなっています。
公式ホームページ
ローコード開発プラットフォームとは、ソースコードを直接プログラミングするのではなく、グラフィカルユーザインターフェースを通じて、ソフトウェアを開発するプラットフォームとなります。
ローコード開発プラットフォームとしては、様々なツールがあります。
Microsoftの「PowerApps」や、サイボウズの「kintone」や、NTTデータ・イントラマートの「intra-mart」などが有名です。
UiPath Appsの特徴は、UiPathで作成したプロセス(UiPathではRPAのロボットをプロセスと呼ぶ)との親和性が高い点です。
UiPath AppsからAutomation Cloud (Cloud Orchestrator)を経由して、プロセスを実行することができます。
今回はUiPath Appsのプレビュー版が公開されたので、試しに簡単なアプリケーションを作成してみようと思います。
具体的には以下のようなものを作成してみます。
- UiPath Appsでテキストを入力してボタンを押す
- ボタン押下をトリガーにプロセスを起動させる
- プロセスでは①で入力したテキストをメッセージ表示させる
- プロセスの実行結果をUiPath Appsに表示する
それでは早速作っていきましょう。
まずは自分のPCとCloud Orchestratorの接続を行います。
Orchestratorの使い方については、今回の記事では詳しくは触れません。
Orchestratorについては、過去にブロク記事で紹介していますので、そちらを参考にしてみてください。
5分で理解するUiPath Orchestrator入門
今回は以下の手順を実施しました。
- Cloud Orchestratorにログイン
- Orchestrator上でマシンを作成し、マシンキーを取得
- PCのUiPath RobotからCloud OrchestratorのURLとマシンキーを入力し、Orchestratorと接続
- Orchestrator上でロボットを作成し、Unattendedライセンスを設定
- 作成したロボットをロボットグループに割り当てる
- PCのUiPath Robot画面で「接続中、ライセンス済み」と表示されていることを確認
次にUiPath Appsから起動するプロセスから作っていきます。
UiPath Studioを起動して新しいプロセスを作成します。
プロセスはシンプルに以下の2つを実装します。
- 入力の引数で渡された文字列をメッセージ表示する
- 出力の引数に”実行成功”の文字列を代入する
プロセスを作成したらパブリッシュを実行します。
パブリッシュ先をOrchestratorに設定してパブリッシュすれば、作成したプロセスのパッケージがOrchestratorで利用できるようになります。
続いては、Orchestratorにアップロードしたパッケージを実行できるように設定していきます。
Cloud Orchestratorの画面からオートメーションタブを選び、追加ボタンをクリックします。
プロセス追加画面が表示されるので、先ほどアップロードしたパッケージや最初に作成したロボットグループを選び、プロセスを作成します。
ここで作成したプロセスを試しにOrchestrator上からジョブ実行して動かしてみましょう。
実行するとこんな感じになります。
入力の引数を与えていないので、既定値がメッセージとして表示されました。
それではいよいよUiPath Apps部分を作成していきましょう。
使い方はUiPathのドキュメントポータルを参考にしながら作成しました。
Automation Cloudの画面を開くとAppsのタブがあるので、こちらをクリックします。
Appsの画面を開くとこんな感じです。何もありませんね。
右上のCreate newを選んで、新規アプリケーションを作成していきます。
アプリケーションの名前を入力すると、アプリケーションの作成画面が表示されます。
使い方を簡単に説明すると右上のAdd new controlから使いたいパーツを選び、ドラッグアンドドロップで中央に持ってくると、パーツを配置していきます。
まずはテキストボックスを配置してみるとこんな感じになります。
配置したパーツを選択すると、右側でプロパティが設定できます。
パーツの名前や初期値などが設定できるので、必要に応じて設定していきます。
では、必要なパーツを配置していきます。
プロセスの入力用テキストボックス、実行ボタン、結果用テキストボックス、あとはラベルなどを配置するとこのような感じになりました。
画面ができたら、プロセスを呼び出す部分を作成していきます。
まずはAppsとプロセスの紐付けを行います。
画面の左側の+マークを押し、Processを選択します。
すると利用するOrchestratorを選択する画面が表示されるので、そのままNextを押します。
続いて、紐付けるProcessを選ぶ画面が表示されるので、最初に作成したプロセスを選び、Selectを押します。
そうすると、Appsとプロセスが紐付けられ、画面に表示されました。
それでは、次に実行ボタンを押してプロセスが呼び出されるように設定していきます。
アプリ画面からボタンパーツを選択し、右のEventタブからCreate Ruleを選択します。
何のルールを追加するか聞かれるので、Start Processを選択します。
対象のプロセスを聞かれるので、先ほど追加したプロセスをダブルクリックします。
すると、プロセス実行の設定画面が表示されます。
それでは各項目を設定していきましょう。
まずは、プロセスの実行タイプ(Type)ですが、Unattendedを選択します。
次にWhen startedで、スタート時の処理を設定していきます。
プロセス実行時の入力の引数をこちらで設定します。
When startedをクリックすると追加するルールを聞かれるので、Set Valuesを選びます。
設定先としては、右のリソース一覧からプロセスの入力の引数をドラッグアンドドロップします。
同じように設定元としては、リソース一覧から入力のテキストボックスのValueをドラッグアンドドロップします。
続いてWhen completedで、プロセス実行完了後の処理を設定していきます。
プロセス実行後の結果をアプリ上のテキストボックスに設定します。
When completedをクリックすると追加するルールを聞かれるので、Set Valuesを選びます。
上の設定先に結果テキストボックスのValueを、設定元にプロセスの出力引数を、それぞれドラッグアンドドロップします。
全て設定が終わるとこんな感じになります。
設定が全て完了したので、いよいよ動作を確認してみましょう。
Appsの画面の右上のあるPreviewをクリックすると、作成したアプリの実行画面が表示されます。
アプリが表示されたら、入力のテキストボックスにプロセスで表示させたい文字列を入力し、実行ボタンを押してみます。
すると、PC上でプロセスが実行され、アプリで入力した文字列が表示されました!
また、プロセスの実行が終了すると、実行結果欄に実行成功の文字が表示されました!
UiPath Appsやってみた成功です!!
今回はUiPath Appsのプレビュー版が公開されたので、簡単なアプリケーションを作成して動かしてみました。
まだまだ色々な機能があると思うので、機会があればそちらの紹介をしたいなと考えています。
ここまで記事をお読みいただきまして、ありがとうございました!