涼しげなプロジェクションをやってみた

技術研究所の(あ)です。
夏です。暑いですね。
何か納涼的なネタはないか、ということで、昨年作ってリフレッシュmeetup で展示した「水 + プロジェクション = プロジェクション水槽」の詳細をご紹介します。

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水中に投影?

水槽+映像というと、魚八景というのがあります。水槽の向こう側の壁がディスプレイになっていて、魚が泳いでいる姿を映し出して、本物の水槽のような光景を作ります。プールの左右前方&下方の壁に映像を出し、広い水中を泳いでいるような感覚を出す東大・暦本研の AquaCAVE なんていうのもあります。
今回は、魚八景のような水槽の「向こう側」の映像に、「水中に見える像」を加えて、少し立体的な表現ができるデスクトップサイズのミニ水槽を作ります。

水中に見える像は、古くから知られるペッパーズ・ゴースト (Pepper’s Ghost) と同じ原理を使います。すなわちハーフミラーを使うものです (最近では「ハコビジョン」がこの原理でしたね)。ハーフミラーを覗き込むと、透過した向こう側と反射して移り込む側、明るい部分だけが見えます。昼間、部屋の中から外がよく見えるのに、夜、外が暗くなり部屋の明かりを付けると室内が写り込んで外が見えない、というのと基本的には同じです。ちなみにこのやりかたの像が「ホログラム」として紹介されることがありますが、ホログラムではありません。また、立体物も映せますが、平面のディスプレイを映している限りは立体映像でもありません。

反射して移り込む像は、ハーフミラーに対して対称な位置になりますから、下の図のように斜めにハーフミラーを置くと、上に置いたスマホの画面が、ちょうど水中にあるかのように写り込みます。背景には、別のスマホなどを使ってもよいのですが、明るさや手持ちの機材の都合もあり、今回はスクリーンを置いてミニプロジェクタでリアプロジェクションしてまかないます。
projected_aqua1m

 

材料&調整

東急ハンズなどに行くと 100mm角のアクリルのハーフミラーが売っています。昨年はこれを同じく一辺 100mm サイズのアクリルボックスにやや無理やりセットしていたのですが、先日これがちょうど収まる一辺 106mm のアクリルボックスを見つけたので、それを水槽にします。ハーフミラーを斜めに置くために、6mm のアクリルブロックをボックスの内側に貼り付けています。背面のスクリーン用には、白い (光がある程度透過する) アクリル板を使いました。

工作精度は大雑把ですが、重要なのはハーフミラーの角度 (45度。これが大きくずれると、水中像が斜めになる) と位置 (後ろにくっつけると、投影位置が後面と重なってしまうかそれより後ろになってしまう) です。水中像用のディスプレイ (= 今回の場合はスマホ)を水槽の上に載せますが、これも上に離すほど水中像の位置も後退して後面の壁に達してしまいます。なるべく水面に近づけたいところですが、水没させないのはもちろん、水を掛けてしまわないよう注意しましょう :-)。

水を入れる前に位置などの調整をすませ、投影してみます。二層の映像が見えるわけですが、ハーフミラーの原理は「透過側と反射側、明るいほうがよく見える」なので、水中像と後面の像に極端に明るさの差があるとそちらばかりが目立ってしまいます。今回は後面がリアプロジェクションなので、こちらが明るすぎないように後面のスクリーンの濃さを調整するのが簡単です。調達してきたアクリル板でちょうどくらいでしたが、明るすぎるようなら白い紙などを挟んで調整します。

aqua_setting1

注水!

水を入れずとも「二層の映像」というだけでもそこそこ物珍しいのですが (笑)、当初の目的通り、涼しげにしてみます。水槽にしたアクリルボックスは、水を入れることを想定していないものだと思うので、漏れないか、壊れないかなどを注意しつつ慎重に水を注ぎます。100mm×100mm×100mm だとちょうど 1リットル、すなわち水だと 1kg になりますので、ちょっとした重さです。

映像には、水中用には金魚の写真 (動画がなかったのが残念…)、後面の背景用には星空や宇宙からみた地球の写真などを出してみました。

で、できたのがこちら。

aqua2 aqua1
って、写真だと二層の映像になっているのが判りづらいですね^^;。カメラを動かしながら撮ってアニメーションGIF にしてみました。
涼しげな感じが伝わるでしょうか?

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拡張?

後面の背景用映像は PC で出しているので、プログラムで水中っぽく揺らす演出も入れてみました。水槽にタッチセンサや振動センサをつけて連動させれば、より面白みが出るかもしれません。
底に (物理的に) 小石やガラス球を沈めたり、水草っぽい飾りなどを入れるとより水槽っぽさがますかもしれません。

複数のハーフミラーを使えばもっと映像の層を増やすこともできます(スマホの画面の上にそういうのを載せて多層の映像、というのをたしか Maker Faire で見たことがあります)。

そんな感じでいろいろ拡張の方向性もあると思いますので、夏休みの自由研究のネタにもよいかもしれません。ただし、くれぐれもスマホを水没させたりさせませんようお気をつけを…。

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