こんにちは、総合企画部の梶です。
普段のお仕事は、2021年からスタートした10か年グループビジョン『CRESCO Group Ambition 2030』の実現に向けて、中期経営計画推進、各種企画&推進を行っています。
今回は前回記事から約3年ぶりとなる、Tableau×女子プロゴルファー金澤選手の特集です!大変お待たせいたしました。
メインスポンサー企業として、また、お客様のDXを支援するIT企業として、金澤選手をデジタルに分析&見える化していきたいと思います♪
本記事はゴルフに関する多少マニアック?な話も入ってきますが、ゴルフを知らない方でも楽しめるようできる限り解説します。
金澤選手のファンの方はより一層ファンになっていただき(笑)、まだ機会がなくてファンになられていない方は、この記事をきっかけに金澤選手のファンになっていただければ幸いです。
2018年より当社は女子プロゴルファーの金澤志奈選手とスポンサー契約を結んでおりましたが、2020年3月にメインスポンサー契約を締結しています!
https://www.cresco.co.jp/news/2020/01/27/20200127_corp.html
当社の社名の由来はラテン語で「成長する」。
金澤選手も、2018年のJLPGAツアーデビューから2021年で3年目、賞金ランキングも年々ランクアップしており、当社の社名の通り『成長』曲線を描いています。
賞金ランキング50位以内に与えられる、来シーズンのシード権(※)もすぐそこまで見えています!
※女子プロゴルフのトーナメントの仕組みについては、以前の記事でも少し解説しています。併せてご参照ください。
シーズン(年) | 賞金ランキング |
2020-2021 | 34位(2021/9/5時点) |
2019 | 51位 |
2018 | 57位 |
3年間でデータもたくさんたまりましたので、今回は2018年から2020-2021シーズン8月までの成績データを中心に見える化し、ふりかえりたいと思います。今回採用するふりかえり手法は、経験を振り返って次に活かす、でおなじみの「YWT(ワイダブルティー)」を用います。
前回は無償のTableau Publicを利用しましたが、今回は、Tableau Desktopを利用しました。有償のTableau Desktopと無償のTableau Publicでは、機能の差はほとんどありませんが、以下の違いがあります。
- Tableau Desktop:作成したVizをローカル保存できる
- Tableau Public:Vizはローカル保存できず、Tableau Public Galleryという場所に公開が必要(世界中、誰でも見ることができる)
その他、用意したものは、前回と変わりません。
今回作成したダッシュボードは2つです。
JLPGAサイトでは、試合ごとの獲得賞金はわかるものの、賞金の積み上げ推移や賞金ランキングを年度でまたいでみるのが難しいので、その部分を可視化してみました。
作成したVizがこちらです。開催年度・賞金額でフィルタリングできるようにし「〇〇円以上獲得した大会は?」みたいなことをできるようにしてみました。
#金澤選手のプロフィールで好きな色が「ピンク・黒・紺」とあったので、ダッシュボードのテーマカラーはピンクにしてます。どうしても言っておきたいダッシュボードのこだわりです(エッ
油断をするとゴルフのブログになりそうなので、少しエンジニアブログっぽいことを差し込みます(笑)。
上記のダッシュボードは二つのシートで構成されていますが、獲得賞金推移のシートがこちらです。今回は獲得賞金の累計と大会ごとの賞金の折れ線グラフを表現するために二重軸にしています。
また、ダッシュボード上のスペースの問題で検索項目を複数設置するのが厳しかったので、開催年のフィルタを1つにし、賞金ランキング推移のシートもフィルタリングで同期するようにしました。
二つ目はスタッツの推移です。JLPGAサイトでは”スタッツ”と呼ばれる、選手ごとの各記録がデータとして公表されています。サイト上だと実データが並んでいるだけでインサイト(洞察)を得られにくいため、どの数値が伸びていてJLPGA選手全体の中でどのランキングなのか?その可視化を行うことにしました。作成したVizがこちらです。グラフの色味は紺っぽいものを選びました(モウイイ
グラフは金澤選手の各数値データ、グラフの色はJLPGA選手全体の中でのランキングを表現しています。青が濃くなるほどランキング上位のスタッツということになります。2018年から2020-2021年にかけて、グラフも長くなり(3パット率などスタッツによっては短いものがよいものもあります)、グラデーションのように濃い青に変化しているスタッツは、数値としても成長し選手全体のランキングも上位に来ている!!ということになります。
この可視化されたスタッツに、金澤選手の成長の理由が隠されていました。Y(やったこと)はここまでにして、W(わかったこと)にうつります。
前述の通り金澤選手のスタッツの見える化を行いましたので、ここでは私が今回の分析を通してわかったこと、着目したスタッツを1つ紹介したいと思います!!
ボールストライキングという指標は「トータルドライビング順位とパーオン率順位を合算した値」だそうで、数値が低いほど良いそうです。3年間ツアー観戦をしていますが、今回の分析作業で初めて知りました(笑)。
2020-2021シーズンは2019シーズンよりも順位を落としていますが、2018年から大きく数値とランキングが変化していることがわかります。
次に、ボールストライキキングを構成する「トータルドライビング順位」と「パーオン率」のデータを確認してみます。
#パーオンとは規定打数よりも2打少ない状態でボールをグリーンに乗せることを指します。 パー3のホールであれば1打目のティショットで、パー5なら3打目でグリーンオンすればパーオンということになります。
「トータルドライビング」とは「ドライビングディスタンス順位とフェアウェイキープ率順位を合算した値」だそうです。少し複雑になってきましたね(笑)。簡単に言えば「まっすぐ、より遠くに飛ばしている選手」ということになります。
上記の通り、「ドライビングディスタンス(遠くに飛ばす)」は、数値やランキングもそれほど変化はありません。もともとランキング上位であった「フェアウェイキープ率(まっすぐ飛ばす確率)」により一層磨きがかかり、ツアーの中でも上位にきています。
さ・ら・に!
「パーオン率」をご覧ください。2018年よりも数値を伸ばし、その結果ランキングも上位に来ています。
以上のことから「曲がらないティーショットに磨きがかかり、フェアウェイからグリーンを確実にとらえるショット力が大きく成長した」と言えるのではないでしょうか♪
仮にパーオンせずともリカバリー率も向上しており、アプローチ等小技も磨きがかかってるんです!とまだまだ続けたいところですが、キリがないのでこの辺で(笑)。
今回の分析目的は3年間のふりかえりでしたが、他にも以下のようなことをやりたかったです!また折を見て作成したいと思います♪
- 他選手とのスタッツデータ比較
- 上位で成績を残す大会、ゴルフ場の相性分析
- トーナメント会場の緯度経度情報を登録し、ジオコーディング
いかがでしたか?今回作成したVizはTableau Public Gallery上に公開していますので、この記事を読まれている読者の皆さまも気になった視点で分析し、楽しんでいただければ幸いです。
『ShinaKanazawa Growth History Viz(Rank&Stats)』
#スマホレイアウトも用意しましたが、PCの方が断然見やすいです!!Vizのどこかを押すと何かが開きます(笑)、みつけてみてください♪
私も今回久々にVizをつくりましたが、時間を忘れて楽しんでしまいました。「好きこそ物の上手なれ」とはまさにこのことですね(笑)。
9/9(木)~9/12(日)の4日間、日本女子プロゴルフ選手権大会が金澤プロの地元茨城県にて開催されます(無観客試合です・・残念)!
作成したVizにもある通り、獲得賞金総額1憶円突破も目の前です!
2020-2021の変則シーズンも終盤戦に突入していきます。
日頃から金澤選手を応援する皆さま、今後ともご声援のほどよろしくお願いいたします!
ここまで読んでいただきありがとうございました♪
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