UiPath StudioXでのデータの扱い方

皆さんこんにちは。
システムズエンジニアリングセンター(SEC)の李です。
近年RPAへの注目も集まっています。
そんな中でも、プログラミング未経験でも自動化ワークフローを簡単に作成できるStuidoXという製品があります。
今回はそのStudioX内でのデータの扱い方を解説します!

 

【補足情報】
今回使用したStudioXのバージョン:2021.10.3

1. StudioとStudioXの違い

StudioはStudioXと同様にUiPathが提供しているRPA開発ツールです。
しかし、StudioはStudioXに比べてワークフローを作成するのにある程度のプログラミング技術が必要です。
プログラミング経験者であれば、プログラムにはTryCatch例外処理の実装、デバッグ実行などプログラミングならではの作業をすると思います。
StudioXではプログラミングを全く経験したことがない人でも、ワークフローを感覚的に作成できるように上記で紹介した専門性の高い機能は制限されているといった特徴の違いがあります。
もちろんStudioには上記の専門性の高い機能は備わっています。

2. StudioX内での変数について

1章で説明した通り、StudioXではStudioに比べてある程度プログラミング性の高い機能が制限されています。
制限された機能の1つに変数機能があります。
結論から申しますと、StudioXには変数という概念はありません。
ここでプログラミング経験者は、「え、じゃあどうやってデータを処理で使うの?」と疑問に思う事でしょう。
安心してください、変数の概念はありませんがStudioXではワークフロー内でデータを扱うための機能が2つあります。
1つ目が「後で使用するために保存」機能、2つ目が「プロジェクトノートブック」です。
次章よりこの2つの方法について説明します。

3. StudioXでデータを扱う①(後で使用するために保存)

それではStudioX内でデータを変数のように扱う1つ目の方法として、「後で使用するために保存」機能をご紹介します。
この機能は処理の出力値をワークフロー内で保存し、後の処理で再使用するケースで利用されます。
以下に実際のデータ保存方法と再使用方法を記載します。

【データの保存方法】
データの保存は2通りあります。
1つはアクティビティで処理した値の出力先として「後で使用するために保存」を選択する方法。
もう1つは「後のために保存」アクティビティを使用する方法です。

1つ目の出力先として選択する方法を説明します。
まず下図のように、任意のアクティビティの出力される値を設定する項目のプラスボタンをクリックし、選択一覧から「後で使用するために保存」ボタンを選択します。
※図は「入力ダイアログ」アクティビティ

図1:アクティビティ内の出力先で設定画面

 

すると、下図に示すような保存するデータの名前を決めるポップアップが表示されます。
適当な名前を設定して「OK」ボタンをクリックすれば、処理が実行された時の出力データは設定された名前のデータとして保存されるようになります。

図2:名前設定画面

 

2つ目の「後のために保存」アクティビティを使用する方法を説明します。
まず下図のように、アクティビティ一覧から「後のために保存」と入力します。
するとアクティビティが表示されるので、このアクティビティをダブルクリックまたはドラック&ドロップでワークフローに追加します。

図3:アクティビティ一覧から「後のために保存」アクティビティを検索する画面

 

追加されたアクティビティの左辺「保存先」のプラスボタンをクリックし、「後で使用するために保存」を選択します。

図4:「後のために保存」アクティビティ画面_左辺

 

すると保存するデータの名前を決めるポップアップが表示されます。
適当な名前を設定して「OK」ボタンをクリックします。

図5:名前設定画面

 

右辺の「保存する値」には保存したいデータ形式と値を設定します。
これでワークフローを実行した時、設定した名前でデータが保存されるようになります。

図6:「後のために保存」アクティビティ画面_右辺

 

【保存したデータの再使用方法】
続いて保存したデータを再使用する方法説明します。
使用する値の一覧から「保存された値を使用」を選択すると、保存されているデータの名前が一覧で表示されます。
※図は「メッセージボックス」アクティビティの例
その中から再使用したい名前を選択することで、データを再度利用することができます。

図7:後で使用するために保存した値の再使用画面

 

4. StudioXでデータを扱う②(プロジェクトノートブック)

StudioX内でデータを変数のように扱うための2つ目の方法、「プロジェクトノートブック」をご紹介します。
プロジェクトノートブックとは、ワークフロー作成時と同時に作成されるExcelファイルです。
ファイル内にはあらかじめ決められた値(例:URL、ファイル・フォルダパス、指定ファイル名など)を保存しておけます。
このファイルに保存されている値は、アクティビティから呼び出してワークフロー内で扱う事ができます。

新規で作成したワークフローのフォルダを開くと、下図で示したファイルが一緒に生成されているのが確認できると思います。
これがプロジェクトノートブックです。

図8:ワークフローフォルダ内のプロジェクトノートブック

 

プロジェクトノートブックを開くと、使用方法とサンプルデータがあらかじめ記載されています。
今回はサンプルで用意されている、「日付」シートに保存されているデータをワークフローから呼び出す方法を例に説明します。

図9:プロジェクトノートブックの内容

 

基本的にプロジェクトノートブック内の特定のセルデータを参照するには、「シート名」と「セルの名前」の情報が必要です。
そのため、事前準備として下図で示すように、プロジェクトノートブック内に保存するデータが格納されているセルには名前を設定する必要があります。(下図では左上に示されている「日付」)
ここで注意したいのは、A列がセルの名前を示しているわけではないという事です。
各データが何かを分かりやすくするために、セルの名前と似た文言が記載されているだけです。
なので値がワークフローから参照できないと、つまずいてしまった方はちゃんとセルの名前が設定されているか確認してみてください。

図10:セルの名前設定画面

 

セルの名前設定ができたら準備完了です。では実際のどのように呼び出すか順に説明します。
①ワークフロー内で「メッセージボックス」アクティビティを作成し、プラスボタンを開き「ノートブック」を選択します。

図11:「メッセージボックス」アクティビティからプロジェクトノートブックを選択する画面

 

②プロジェクトノートブック内のシート一覧が表示されるので参照したい値が保存されているシートを選択します。(今回は「日付」シート)

図12:「日付」シート選択画面

 

③「日付」シート内のセルの名前一覧が表示されるので、参照したいセルの名前を選択します。(今回は「日付」セル)

図13:日付セル選択画面

これで下図に示すように指定先が設定されたので、実際にワークフローを実行した時、このアクティビティでプロジェクトノートブック内の「日付」シートの「日付」という名前のセル内のデータを扱うことができます。
手順は以上となります。

図14:参照セル設定完了画面

 

5. まとめ

いかがだったでしょうか?
紹介した2つの方法はどれもあまり技術的な知識がなくても利用できるので、ワークフロー作成がより簡単にできるように感じたのではないでしょうか。

余談ですがプロジェクトノートブック内のセルには数式を入れることもできるので、一定の法則で変わるデータを設定したりするのにも便利です。

プログラミング経験がないけどRPA開発に興味がある方はぜひStudioXからRPAの世界を覗いてみてください!

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