技術研究所の(あ)です。
ひさびさの PowetPoint 活用ネタです。

 

今回は「図形の結合」機能についてです。

シンプルなドロー系のお絵描きアプリだと、円・楕円や長方形、星形などは描けてもレンズのような形は描くのが大変だったりします。円を二つ描いて、その重なる部分だけが切り出せれば…と思うわけですが、今の PowetPoint だとまさにその機能があります。例によって制限的なところもありますが、例によって使いこなせれば便利です。
今回は Windows10 + PowerPoint2016 の環境で試しています。

基本機能

「ホーム」のメニューの図形描画機能で円や長方形などを複数描きます。その複数を選択した状態で、「(描画ツール)書式」メニューの左のほう、「図形の挿入」のセクションにある「図形の結合」をプルダウンすると、「接合」「型抜き」「切り出し」「重なり抽出」「単純型抜き」の五種類の選択肢が出てきます。これらはそれぞれ、青い円と角の丸い赤い長方形をサンプルとして次のような動作をします。

「切り出し」のところは、実行した瞬間は位置的にはくっついたままなのですが、判りやすいように各断片を動かしました (複数の図形に分かれる、ということです(「図形の結合」なのに…(笑)))。結合された色は、複数の図形のうち最初に選択したものになるようです。結合した図形をさらに他の図形と結合することもできます。

三つ以上の図形を選択して「重なり抽出」や「単純型抜き」を行うと、思った通りの動作はしないと思いますが、二つずつ選んで結合、をうまく繰り返せば思った形が作れると思います。

こういう絵を描きたいときは三つの円全てを選択して「切り出し」で一気に分割、各断片の色を変える、という手順のほうが早いでしょう。

枠線

組み合わせることでけっこう複雑な図形を描くこともできますが、ちょっと気をつけねばならないのが枠線の扱いです。ぴったりくっついているように見えるところが、隙間がないとみなされるか、ほんのちょっと空いているとみなされるかが微妙な感じです。

この図は、円五つを重ねて花の形を作ってみた例ですが、同じ状態から、

「二個ずつ選択して『重なり抽出』花びらの形を一枚ずつ作成、五枚の花びらを結合」
という手順で作った図形と、
「『切り出し』で断片に分割、いらない部分を削除して、残りを結合」
という手順で作った図形とを、それぞれ枠線を太くしてみました。ご覧のとおり、枠線の出方がぜんぜん違います。

枠線もきっちりしたい場合は、ちょっとずつ組み立てていくほうが安全、という感じでしょうか。この辺、何かもっとうまいコツがあるのかもしれません。

他の種類の図形

「図形の挿入」には、立体っぽい図形やら細い線やらもありますよね。細い線は結合の対象外のようですが、立体っぽい図形は結合できます。ただし、外形だけで、中の線は消えてしまい、立体っぽさはなくなってしまいます。

そして、「図形の挿入」にはテキストボックスもあるわけですが、これはなんと結合できます。なので、文字をアウトライン化したり、文字の形を切り抜いた図形を作ったり、文字を分割してバラバラに動かしたりすることもできます。これはなかなか使いでがありそうです。

まとめ

この「図形の結合」の機能の存在は知っていても、ここまでいろいろできることは意外だったのではないでしょうか。埋もれているともったいない高機能だと思いますので、ぜひ活用してください:-)。