はじめまして!2年目の茶華(ちゃか)と申します。

 

今回は、最近私が意識し始めた、「開発現場でのコミュニケーション」について、学んだことをまとめてみました。
少しでも開発現場でのコミュニケーションにおいて、課題の改善にお役に立てたらと思います~!

コミュニケーションって難しい

普段、SEとしてシステム開発の現場で業務を進める中で、コミュニケーションに関する課題を感る場面は多いのではないでしょうか。

例えば…
✔ 相手の言っていることがよく分からない
✔ 立場の違いや役割の違いで自分の説明がうまく伝わらない
✔ プロジェクトメンバーの中で話が通じやすい人と通じにくい人がいる

このことによって、
✔ 業務を指示した相手に誤った認識で伝わってしまい、作業の手戻りが発生してしまった
✔ メンバー間の認識のズレにより、作業に支障が出てしまった
✔ 会議で口論になってしまい、険悪な雰囲気になってしまった
✔ 話が通じにくいプロジェクトメンバーと会話するときに、イライラしてしまう
といったような経験をしたことはないでしょうか。

このように、SEとしてのシステム開発の現場で、プロジェクトメンバーとのコミュニケーションに問題があると感じている人は多いのではないかと思います。
実際、私自身もコミュニケーション能力の不足から、上司からの指示を誤った認識で受け取ってしまい作業の手戻りを発生させてしまったことがありました。
そこで、SEとしてのコミュニケーション能力を向上させたいと思い、エンジニアとしてコミュニケーションの手法をいくつか学びました。
今回は、その内容をパート1として伝えていきたいと思います!

✔ プロジェクトメンバー間でのコミュニケーションに課題を感じている
SEとして働いているけれど、開発現場でのコミュニケーションに自信がない
✔ 他のプロジェクトメンバーにもコミュニケーション能力をつけてもらいたい
このような方にも、エンジニアとしてのコミュニケーション術を知ることで、少しでも今抱えている課題の解決につながれば嬉しいです。

コミュニケーションとは

そもそも、コミュニケーションとは何でしょうか。
この記事では、コミュニケーションとは「人が互いに意志や感情、思考を伝達し合うこと」と定義したいと思います。

コミュニケーションには、「手段」と「内容」の2つの要素があります。
「手段」については、「言語」と「非言語」があります。言語は言葉そのものを指し、非言語は表情、声のトーン、ジェスチャーのことを指します。
「内容」については、主に3つの事柄に分類できます。
1つ目は、知識、情報です。事実や根拠などがこれに当たります。
2つ目は、意見、考えです。本人の主観に基づいた考えや、価値観、見解がこれに該当します。
3つ目は、感情です。簡単に言うと、喜怒哀楽のことです。

こうした手段と内容で、意志や感情・思考を伝達し合うことを、コミュニケーションと呼びます。

コミュニケーションで必要なスキル

コミュニケーションに必要な力は、主に3つあります。1つ目は「伝える力」であり、もう1つは「受け取る力」です。
一見、この2つさえあればコミュニケーションで必要なスキルは揃っていると考えられるかと思います。
しかし、実際には相手と敵対するような関係性であると、伝えたいことも上手く伝わりません。
そこで、この2つの力を支える3つ目の力として、「信頼関係構築力」が必要になります。

つまり、この信頼関係構築力が欠けていると、話す力と受け取る力があっても、コミュニケーションが成り立たなくなってしまいます。
そこで今回は、この信頼関係構築力向上させるための方法を1つ、紹介したいと思います。

信頼関係を築く

1. ラポールとは

「ラポール」という言葉を知っていますか。
この言葉は、「心が通じ合い、互いに信頼し合い、相手を受け入れていること」を意味します。
心理学で使われる「信頼関係」を表す用語です。

2. ラポールはコミュニケーションの土台

相手の承認・信頼を得ることを必要とするような対人活動において、ラポールは非常に重要です。
人とのコミュニケーションは、信頼関係がそもそもの土台として存在しています。
逆に、信頼関係がない状態でいくら話をしても、伝わりません。
そのため、コミュニケーションでまず大事なのは、ラポールの構築になってくる、というわけです。

3. ラポールを築くコツ

ラポールを築くためのポイントはたった2つです。
➀「同じ」を伝える
➁「同じ」を見つける
この2つになります。

実は、人には「『同じ』を感じると親しみを覚える」という特性があります。
そのため、話している相手と共通点、共通項目を感じ取ることで「相手と自分は仲間なんだ」と感じるようになるのです。
ところが、実際には相手と出会ってすぐに「仲間だ」と感じることは難しいような気がしませんか。
そうなんです。ラポールは短期間ですぐに形成できるものではなく、少しずつ積み重ねて構築するものなのです。

4. ラポールの構築方法

「なんだ…時間がかかるのか…」
そんなふうに落ち込ませてしまったかもしれませんね。
大丈夫です!!!具体的に、かつ明日からでもできる、ラポールの構築方法を2つご紹介します。
まずは、相手に「同じ」であることを伝える手法です。

具体的には、以下の3つのテクニックを使います。

➀ ペーシング

1つ目は、話し方を相手にそろえる手法です。例えば、
✔ 話すスピード
✔ 声の大きさ
✔ 声のトーン
✔ 言葉遣い
これらを相手に合わせて、そろえながら話します。

➁ ミラーリング

2つ目は、ボディーランゲージを相手にそろえる手法です。例えば、
✔ 表情
✔ 姿勢
✔ ジェスチャー
これらについて、相手に合わせた動作をしながら会話します。

③ バックトラッキング

3つ目は、話している内容を相手にそろえる手法です。例えば、
✔ 事実や感情表現を繰り返す
✔ 言い換える
✔ 要約する
相手の言葉に対してオウム返し、つまり、同じ言葉を繰り返して使うのです。

次に、もともと相手と「同じであることを見つける手法です。
例えば、以下のようなことについて相手と共通点を見つけ、話題に盛り込んでいきます。

・もの/こと
✔ 趣味
✔ 好きな飲み物、食べ物
✔ 音楽
✔ 芸能人
✔ 家族構成

・場所
✔ 住んだことがある
✔ 行ったことがある

・価値観
✔ 楽しかった
✔ つらかった

これらのことについて、相手が「同じだ」と気づき、親近感を得ることが大切です。
この具体例の1つとして、多くの開発現場では、プロジェクトの最初に自己紹介を行っているかと思います。
お互いの好きなことやもの、なじみのある場所や価値観について話すことでラポール形成の助けになることがあります。
こうした「同じ」を見つけることの積み重ねによって相手とのラポールの構築につながり、開発現場でのコミュニケーションに大きな影響を与えるのです。

5. ラポールの崩壊

一方で、「同じ」を伝えているはずなのに反感を買うことがあります。これは何が原因なのでしょうか。
主な原因として、次の2つが考えられます。

➀ 口にした言葉が「本心ではない」
➁ 「言っていること」と「表情やジェスチャー(感情表現)」がズレている

これらを相手が感じ取ると、相手はコミュニケーションの中で不自然な印象を抱き、違和感を感じます。
この違和感が不信感につながり、ラポールが崩壊してしまうのです。
その場しのぎで相手に合わせ、無理して取り繕いすぎると、どこかでバランスがとれなくなり、信頼関係が崩れてしまいます。
そのため、これらのテクニックは自分でアレンジしながら自然に行っていく必要があります。
何よりも実践でやっていくことで、自分の中で違和感なくラポールが構築できるように、訓練していくことが大切になってきます。

人とのコミュニケーションを行ううえで、1番心に留めておきたいことがあります。
それは、相手は感情をもった人間である、ということです。
何よりも相手を思いやりながらコミュニケーションをとろうとすること、そのような姿勢を保つことでラポールの崩壊を防ぐことにつながるのかもしれませんね。

まとめ

今回は、エンジニアとしてのコミュニケーション術①として「信頼関係を築く」方法を紹介しました。
もしかしたら、普段から無意識に実行しているものも、あったかもしれませんね。
私自信、ラポールを築くことを心がけることで、今までよりも相手とコミュニケーションをとることが楽しくなったような気がしています。
ぜひ、コミュニケーションの土台となる信頼関係の構築に役立ててみてください!
最後まで読んでくださりありがとうございました!
またどこかでお会いしましょう♪