こんにちは。クレスコ・デジタルテクノロジーズのK.Oです。
本記事ではIoTについて、および私たちのIoT関連サービス「ELTRESアドオンIoT開発キット」をご説明します。

目次

  1. IoTとは?
  2. ELTRESアドオンIoT開発キットのご紹介
  3. ELTRESアドオンIoT開発キット事例・活動
  4. さいごに

1. IoTとは?

IoTとは「Internet of Things」の略称で、様々なモノがインターネットに接続することを指しております。
インターネットが登場した当初は、パソコンやサーバのみがインターネットと接続可能でした。そこから技術の進歩により、携帯電話やスマートフォンも接続可能となり、現在では家電や時計等、様々なモノがインターネットと接続できるようになっております。
右の図の通り、2020年時点で、全世界のIoTデバイス数は253億台まで増え、今後も増え続けると予測されております。

では、IoTで何ができるのでしょうか?

様々なモノがインターネットと繋がることによって、モノ自体がデータ化され、モノ同士のデータのやり取りやそれに基づく自動化が可能となります。

具体的には下記のようなことができるようになります。

  1. 離れた場所からモノを操作する
  2. 離れた場所からモノや人の状態を把握する
  3. 離れた場所のモノとモノとをつなぐ

このようなIoTのメリットを利活用することで、様々な業界で広範囲の社会課題の解決が行えるといわれております。

以下の図はIoTに必要な要素を示しております。

IoTには、下記の4つの要素が必要不可欠です。

 

  • IoTデバイス
  • 通信
  • クラウドアプリケーション
  • 端末

IoTデバイスは、データを収集するセンサー等の機器を接続し、常時データを収集します。今回ご紹介するSPRESENSEの他にもRaspberry PiやArduinoなど汎用ボードコンピュータがあり、これらは研究開発やPoC等で手軽に利用できるため、活用されております。

通信には、多数の種類(5G、Wi-Fi、Bluetooth、LPWA等)があり(下記「無線通信の特長マトリクス」参照)、なかでも5GとLPWAはIoT通信手段として注目を集めているものです。
5Gの特長は大容量データかつ高速で通信が可能な点、反対に、LPWAの特長は低消費電力で小容量データの長距離通信が可能な点です。

クラウドアプリケーションでは、Amazon Web ServicesやGoogle Cloud、Azure、IBM Cloud等、多数のクラウド環境が存在しています。これらのクラウド上でアプリケーション開発を行う場合はそれぞれの特徴・仕様を理解してシステム構築する必要があります。

 

上記で説明した通り、IoTの技術領域としては組み込みの技術、通信の技術、クラウドの技術、アプリケーションの技術等、それぞれの領域の技術知識が必須となります。これらの要素を1つ1つ開発するには、それら知識とともに手間と時間がかかってしまいます。しかし、当社の「ELTRESアドオンIoT開発キット」を利用すれば、手軽で簡単にIoTを始めることができますので、こちらのキットのご紹介をさせていただきます。

2. ELTRESアドオンIoT開発キットのご紹介

「ELTRESアドオンIoT開発キット」とは、誰でも簡単にIoTが始められる開発キットです。
下記の図の通り、前章で説明したIoTに必要な4つの要素のうち3つをカバーしており、手軽にすぐにIoTが始めらます。

「ELTRESアドオンIoT開発キット」は、ソニーのIoTボードコンピュータ「SPRESENSE」と組み合わせ、センサーやカメラ等も接続して、手軽にIoTデバイスが実現できます。通信には、ソニーのLPWA通信「ELTRESTM」が最大4ヶ月無料でご利用いただけ、クラウドアプリケーションにはデータ解析ツールとして「CLIP Viewer Lite」を付属しています。

 

4つの要素の中でもIoTデバイスとクラウドアプリケーションが重要な役割を担っております。ここではそのクラウドアプリケーションである「CLIP Viewer Lite」の特長をご紹介します。

【CLIP Viewer Liteの特長】
CLIP Viewer Liteは、ELTRES通信によりクラウドに届くIoTデータの見える化、そしてデータ解析を支援するツールです。
IoTデータをクラウドですぐに確認できるだけでなく、マップ表示やグラフ表示もできるのでデータ分析ができます。また、SPRESENSEではじめてプログラム開発する方に向けた開発環境のインストールの手順などをわかりやすく記載した「開発環境導入ガイド」だったり、ELTRES送信基本プログラム、GPS位置情報送信プログラム、各種センサー情報取得してIoTデータ送信する等のサンプルソースがついているため、IoTの知識がある人だけでなく、学生さんでも利用しやすくなっております。

ソニーのSPRESENSE、ELTRESについては下記の通りです。

 

【SPRESENSEについて】
SPRESENSEは、超低消費電力でマルチコアプロセッサが搭載されたシングルボードコンピュータです。マルチコアによる豊富な演算能力を備えており、高性能でありながらも電池でも動かすことができる超低消費電力が特長です。さらに、カメラ機能やGPS機能、マルチマイク入力機能、ハイレゾ音源対応のオーディオ再生機能、エッジAI機能など豊富な機能も用意されております。
このSPRESENSEにELTRESアドオンボードをアドオンすることにより、簡単にELTRES通信可能なIoTデバイスとして使用できます。

詳しくはSPRESENSEのサイトをご確認ください。
・SPRESENSEについて
https://www.sony-semicon.com/ja/products/spresense/index.html

 

【ELTRESについて】
ELTRESは、長距離伝送で高速移動体に対応でき、さらに低消費電力のLPWA通信です。農業や環境モニタリング、社会インフラの監視など外でご利用される場合や小容量のデータ通信でデータの通信料のコストを抑えたい場合、消費電力を抑えたい場合に便利な通信回線です。

 

詳しくはELTRESのサイトをご確認ください。
※クレスコ・デジタルテクノロジーズはELTRESパートナーです。
・ELTRESについて
https://eltres-iot.jp/

3. ELTRESアドオンIoT開発キット事例・活動

【事例1】電気通信大学のIoTを学ぶ授業で活用中

電気通信大学の授業にて、ELTRESアドオンIoT開発キットをご利用いただいております。
授業の中ではSPRESENSEとELTRESアドオンボードを用いた組み込み製品やELTRES通信の使い方を学習し、どのようにIoTデータを見える化・活用するか、IoTシステム構成を学生さん同士で考え、アイデア創造し、それを実現するための開発方法を模索していただきました。

【事例2】エッジAIを組み合わせたIoTシステム開発

SPRESENSEに搭載されたエッジAI機能と組み合わせることで、
エッジAIとIoTを同時に実現できます。

例えば、下記の図のようなドア開閉検知、生たまご・ゆでたまご判定等の開発が可能です。

4. さいごに

「ELTRESアドオン開発キット」を使用して、コンテストに参加してみませんか?
クレスコ・デジタルテクノロジーズ(旧:クリエイティブジャパン)では、2021年度、大学生・高専生向けに「IoT・エッジAIアイデアコンテスト2021」を開催しました。

2022年度はソニーが下記3つのコンテストを現在開催中です。

1.Sensing Solution アイデアソン・ハッカソン 2022
https://sensing-solution-hackathon.sonyged.com/hc/ja
2.2022年 SPRESENSE™ 活用コンテスト
https://elchika.com/promotion/spresense2022/
3.ELTRES アイデアコンテスト 2022
https://eltres-iot.jp/ideacon2022/

1は、クレスコにも協賛いただいており、クレスコ・デジタルテクノロジーズのメンバーも実行委員に名を連ねています。1と3は、学生向けコンテストです。2は、学生のほか社会人でも参加可能ですので、是非是非コンテストに参加してみてください!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
※今回の投稿についてのお問い合わせはこちらからお願いいたします。