■Future Meetupとは

Future MeetupとはリフレッシュMeetupの名前を改めて、リニューアルしたイベントです。

今回の第一弾のFuture Meetupでは、『私の考える未来について』というテーマで、
下記3つの発表を行っていただきました。
◇「Digital transformation の潮流」 K.M.副会長
◇「複合現実でアイドルとイチャイチャする未来」 SEC R.I. さん
◇「未来を迎える技術者に必要なもの ~ひとりひとりが輝くクレスコ~」 技研研究所 Y.A. さん

以下にそれぞれのご発表についての詳細をレポートいたします。

■「Digital transformationの潮流」  K.M. 副会長

「テクノロジーが社会に与える影響と企業に与える影響を学ぶ」ということで、デジタルエコノミーがもたらした歴史とビジネスモデルと未来について、非常に興味深いお話をいただきました。

 

Googleの自動運転タクシー等のデジタルエコノミーを例として、IT技術がどのような要因によって成長してゆくのかをご説明いただきました。
まず第一に、そのIT技術が「儲かるビジネスモデル」であり、「競争に勝つ戦略」であることが重要なポイントとのことです。たとえばFintechについては、導入することで便利になるけれども、それを導入することで「いったい誰が儲かるのか?」ということが、アメリカでは頻繁に議論されているようです。逆に「儲かるビジネスモデル」が確立すれば、そのIT技術の普及スピードは一気に加速することになるのです。したがって、ビジネスが技術的には可能であるとしても、まずは「競争に勝つ戦略」であるかを考えることが重要とのことです。また、「お客様にとって便利で価値がある」ことや、「国際標準化」も技術の普及スピードを加速させるようです。

そして、お話は「将来のIT技術の進化を予測するために勉強すべきこと」へもフォーカスされました。
新しいビジネスモデルが常に生まれている現状で、それぞれの企業がどのようなビジネスモデルを使っているかを知り、成功したビジネスモデルについては、なぜ成功しているのかを勉強すべきとのことでした。
私は今までは、面白い無料のスマホアプリなどを使ったときに、このアプリはどんな形で儲けているんだろうといった疑問をなんとなく思うことはありましたが、具体的にビジネスモデルを考えることはありませんでした。今後はビジネスモデルにもフォーカスを当て、技術と合わせて考えようと思いました。
また、技術投資は先行指標として非常に重要で、現在のアメリカのベンチャーキャピタリストの投資は、AI, IoT, Cybersecurityの3つがメインとなっているようです。3つとも昨今ではよく聞くキーワードですね。

そして、話は更に未来へ進みます。
2045年に起こるといわれるシンギュラリティ(= 特異点)によって、コンピュータが人間の能力を超え、プログラム自身がプログラムを変えコンピュータが指数関数的に進化する時代が来ると言われています。コンピュータが学習し、人と共に共存する世界って、なんだか夢のようなお話でワクワクしますね。ぜひそんな時代をはやく見てみたいものです。
後半のQAタイムでは、AIの話題で盛り上がり、「究極のAIは人間を支配するのでは?」など、ちょっと怖いSF映画のような話も出てきましたが、きっと平和で楽しい未来が待っていることでしょう。と、前向きに考えることにします。

■「複合現実でアイドルとイチャイチャする未来」  SEC R.I.さん

この発表の前日にアイドルのコンサートに行かれたほど、アイドルに熱心なR.I. さんから、MRについて楽しいお話をしていただきました。
MRとは複合現実のことで、現実世界と仮想世界を融合させる技術で、ポケモンGOで使われているようなARは、MRの一部という位置づけのようです。MRが体験できる代表的なデバイスとしてはHoloLensがあり、このデバイスを使うことで、仮想世界にあるモノを手の動きに合わせて動かしたりできるようです。
HoloLensの特徴は「空間認識」ができることです。その空間にある壁や机や現実世界の形をリアルタイムでキャプチャし、認識しているとのことです。したがって、HoloLensをつけて空間を移動するとそれに仮想世界も連動して動くのです。

今後の未来で、触覚のメカニズムが解明され、何もない空間に触れて感覚が作れる技術が進歩すれば、これとMRを融合させ、「アイドルとイチャイチャする」といった夢もかなうのではと、R.I. さんは熱く語られていました。
アイドルとイチャイチャするかは置いといたとしても、MRは現実世界の一部を仮想世界に置き換えることができ、例えば窓の景色を完全に違うものに置き換えたり、狭い部屋を見た目だけでも広くしたりなど、その可能性は無限大だと感じました。個人的には非常に興味深い話でした。

■「未来を迎える技術者に必要なもの ~ひとりひとりが輝くクレスコ~」  技術研究所 Y.A. さん

さまざまなプロジェクトを経験された Y.A. さんから、若者に向けた「技術者に必要なもの」についてお話をいただきました。

 

Y.A. さんが入社されてからの16年の間で、技術や世界は大きく変わりましたが、前線で戦うためには「技術者のコア」(自分にとって未知の技術でも理解して対応できる自分の核となる技術)が重要だと説明されていました。
「プログラミングができる」とか「導入・設定ができる」というのは表面的な技術の習得で、その技術が陳腐化すると無駄になってしまうものですが、「技術の仕組み・アーキテクチャはどのようなものか?」とか「その技術がもたらす価値・課題は?」といった「技術の本質的習得」は、その技術が陳腐化して新しい技術が出てきても有効であるとのことです。
また、Y.A. さんが技術研究所設立当時から技術研究所メンバと交流しており、今自分にないものを見ることが「未来を見ること」に繋がったそうです。

困難なプロジェクトの最中にいると、その時は辛いことだらけだと思うのですが、それを解決したときの達成感は、きっと誰しも経験されていることと思います。若い時の苦労は買ってでもせよ。ということわざがありますが、若者に限らず、Y.A. さんのようにどんなプロジェクトでも突き進んでゆく姿はかっこいいですね。