今回の会場は「京都議定書」が作られた「国立京都国際会館」です。南国のような雰囲気を持ちつつ、小川が流れている、非常に落ち着いた場所にあります。建物はガンダムに出てくるホワイトベースのようなフォルムでした。
IBMユーザー・シンポジウムは発表者はIBMユーザー論文発表者の表彰と論文発表がメインのイベントで、発表者は事前にリハーサルがあります。こちらはリハーサル会場の風景です。
今回のイベントは、受付開始後、先着300名まで「呈茶」と「舞妓さんとの記念撮影」のサービスがありました。
※記念写真は”だらしない顔”をしているので、自主規制します。講演開始までの舞妓さんの写真をお楽しみください。
- 実行委員長、日本IBM社長、京都府知事、京都市長からそれぞれ、挨拶がありました。
- 京都という歴史・文化の街である一方、ニューヨークで利用されている「犯罪予測システム」を導入し、犯罪を減少させているそうで、歴史とIT技術が共存する街だそうです。
- 論文のテーマが9年前とガラッと変わったとのこと。9年後は「業界特化型AI」「コミュニティ支援」「高齢化社会」「生体認証」「量子コンピューティング」がキーワードになるのではないかとのことです。
- 千利休の子孫である登壇者が、ご自身の半生を振り返り、様々なお話をされていました。
- 茶道はガチガチのルールがあるように思われがちですが、一碗の抹茶の中に自然を感じ、謙虚さを持つことが平和への一歩であるというお話をされており、茶道に興味がわきました。
- IBMユーザー論文とJGS論文の優秀論文の論文発表と、地域セッションということで「料亭の女将さん」のタイムテーブルが組まれており、聴講者が自由に興味のある3セッションに参加することができます。
- 会場の雰囲気はこんなです。
- 私自身は登壇があったため、2セッションしか参加できませんでしたが、聴講したのは、以下のセッションです。
- ケイ・オプティコム社の「AIを活用したサイレント故障検知の取り組み」
- 関西電力社の「関西電力におけるアジャイル(スクラム)型開発手法の適用について」
- マツコロイドでおなじみの石黒先生が登壇されました。
- 人間が人と接するときとロボットと接するときの態度は異なり、ロボット相手だと緊張感が減ることもあれば、ロボットと分かっていても、人間的な対応をしてしまうこともある。
- 人間によく似たアンドロイドを制作し、それを通じて「人間のアイデンティティは何なのか?」を研究されており、身体はアイデンティティに「不要」という結論に達しているようです。
- 未来の話ということで、100年後、1000年後の話をされていました。
- 100年後、大半の仕事は今の生産性を維持したままAIに取って代わられ仕事は減る。ただし、AIのような技術を使いこなす必要があるため、教育が増えるという見解を述べられていました。
- 1000年後は全然想像付かないため、生物学的な観点から独特の進化論を述べられていました。
- 人間とは、動物が技術を持ったに過ぎず、技術の進化は動物の遺伝子の進化より速い。遺伝子的に子孫を残し、長く生きたいと思うから、体に機械を入れることで人間の無機物化する。
- 人間の現在の姿(有機物)は環境適応性が高いから、進化の過程で今のような知識をつけたに過ぎない。
今回は参加できませんでしたが、普段、なかなかお話を聞ける機会のない講演が多く、また、優秀論文を書いて招待されたいと思った2日間でした。