「HCD広めたい人Meetup vol.3」に参加した話

お久しぶりです。
UXデザインセンター りんりん です。

最近、このエンジニアブログでもUX/UIカテゴリのポストが増えてきましたが、HCD(Human Centered Design:人間中心設計)に関する話があまりないことに気づきました。
そこで、HCD-Netのイベント、「HCD広めたい人Meetup vol.3」に先日参加してきたので、そのあたりの話を書きたいと思います。。。

 

HCD(人間中心設計)とは?

最近では「デザイン思考/デザインシンキング」や「イノベーション」といったキーワードとともに登場することも多くなってきた「HCD」ですが、まずはHCDについて軽くご紹介。
HCDとは、UXデザイン/UX設計を行う上で重要な、「使う人や利用状況について丁寧に把握し、より有効で使いやすい、満足度の高い製品やサービスを提供するための一連の活動プロセス」のことです。

デザインシンキング、イノベーション、UXデザインなどを下支えする、基本となる考え方/やり方なんですね。(ISOでも定義されています)

HCD-Net

さて、そのHCDですが、上記のような「UXデザイン」や「デザインシンキング」といった花形ワードに密接に関係しているにも関わらず、これらに比べて知名度はやや低めです。
そのHCDを広く世に広めようと活動を行っているのが、「特定非営利活動法人 人間中心設計推進機構」(通称:HCD-Net)です。
HCD-Netについては、詳しくはこちらを参照してください。

HCD-Net:https://www.hcdnet.org/  (PDFパンフ

HCD-Netは、かれこれ10年以上の活動実績があり、ユーザビリティやHCDの専門家を認定する資格制度も実施しています。

HCD広めたい人Meetup

前置きが長くなりましたが、Meetupについてです。
このイベントは、HCD-Net教育事業部の傘下で活動している講師拡大ワーキンググループ(私も参加しています)が運営しているイベントで、社内外でHCDの啓発活動や、教育活動を実践している人が集まって、HCDを広めるためのノウハウや課題を共有し、色々と語り合うというものです。
1回目2回目は大きなテーマは設けず、「HCDの普及・啓発・教育・学び方に関する話題」を語り合いました。
3回目となる今回は

  • 『HCD』がバズらないのは何故だろう
  • ワタシは『HCD』と言わずにHCDを広めました

という、やや自虐的(笑)な内容を含めつつ、「広める」というテーマにとどまらず、HCDそのものを見つめなおす機会となりました。
で、私もHCD専門家として「バズらないのは何故だろう」でライトニングトークしてきたので、その内容をなぞりながら、再び噛みしめたいと思います。

『HCD』がバズらないのは何故だろう

◆名前から考える

Humanは、Human Experienceという言葉もあるけど、User Experienceほどは流行ってない。
Humanがダメなのか?
しかし、Userに変えたところで、やはり「UCD」(User Centered Design)もそんなにバズってる印象はない。
Centeredは、実は同じ「HCD」でSAPや富士通さんは「Centric」を使っている。
デザインシンキングもCentric寄りなので、今後はこっちが主流になる可能性も・・・?
Designは、これが実はちょっと問題児で、品質(特に利用品質)の話が中核にあるのに、「デザイン」ってあるとビジュアルデザインの匂いが強く漂ってくる。デザイン=「設計」の意味合いが強いのに・・・。

◆”お隣さん”との比較

HCDに携わってるみなさんは、たぶんほとんどの方がド直球に「HCD」に触れに来ているわけではなく、実は「お隣さん単語」をググったりしてHCDにたどり着いているのでは?

  • お隣さん単語の例
    ・ユーザビリティ
    ・UI/UX
    ・ユーザー体験
    ・UXデザイン
    ・顧客経験価値
    ・デザイン経営
    ・デザイン思考/デザインシンキング
    ・サービスデザイン
    ・価値共創

なんだ、HCDの 「お隣さん」って、みんなバズってるじゃないか!!!
という嫉妬じみた話はさておき、実はHCDはここに挙げたものほとんどの根っこの部分だったりします。

これら以外にも、HCDを活用して、「人間が関わるものすべて」を解決できる気がしています。
人間関係、夫婦関係、ちょっとした身の回りの工夫(家具配置とか)、果ては料理(利用状況、ユーザーニーズ、インサイト)まで・・・。
つまり、HCDは人間活動における万能調味料・・・!
万能すぎて逆に気づきづらい/イメージしづらいのでは・・・?

◆HCD専門家としての肌感覚

社内やお客様と話をする中での肌感覚として・・・

  • 「人間中心設計」 ・・・「なんかすごそう」・・・と思われてる?
  • 「専門家」 ・・・「信頼できそう」なイメージ?
  • 「HCD」 ・・・「?!」 ←ぜったい想像できてない

こんな感じ・・・

◆改名するなら?

というわけで、改名するならどんな名前が良さそうか、考えてみました。
そもそも「やっていること」は何かを考えたとき、使う人やそれにまつわる人たちが利用して心地よいものを設計する(ためのプロセス)ということになります。

  • 人間快適設計 Human Comfortable Design

・・・あ、略称が「HCD」のままでした。
ちょっと待った、「デザイン」も変えたいかな。

  • 人間快適設計 Human Comfortable Planning

HCP・・・ちょっと言いにくい。
あ、いかん、Humanが残ってた。

  • 人間快適設計 Everyone Comfortable Planning

略して「エビコン」。ちょっと軽い感じになった?
と思ったら、ECPは「エジプト共産党」だそうです。。。ダメか。

<その他の案>

  • ステークホルダー巻き込み設計
  • 全員参加型設計
  • 人間起点設計
  • インサイトデザイン

◆HCDはどうすればいいのか

ライトニングトークの後に行われた「車座トーク」のネタ振りとしての役割もあり、何か結論を出したわけではないのですが、考えられるのは・・・

  • 清水の舞台から飛び降りるつもりで改名
  • 日本語「人間中心設計」で大和魂を見せつける
  • HCDは「縁の下の力持ち」と腹をくくって様々なバズワードに乗っかる

あたりかな、ということで私の発表は締めくくらせていただきました。

気になった改名案(というか、ぜひ広めたい)

私の発表はさておき、富士通デザイン 在家さんのご提案(「HCDの新しいプロモーション戦略」)が興味深かったので、最後にご紹介したいと思います。

バズってるUXと、バズってないHCDの対比、ということで、まずはご自身のかつての部署名にHumanがたくさん付いていたこともあり、Humanに着目されていました。

for Beautiful Human Life.

どこかで聞いたことのあるフレーズ。
これは某企業のCMでも流れていた合言葉/スローガン的なものですが、訳すと「美しき人命のために」となり、文法的におかしい!といった議論があったそうです。
意図である「美しき人間生活のために」に照らすのであれば、「For the beauty of HUMAN beings.」が正しいであろうと。
しかし、その議論の延長線上では、「企業のスローガンなんだから、文法的に正しいことより、耳に残る方が正義」といった話もあったそうです。
そこで、HCDについても、杓子定規に頭文字をとるのではなく、もっと耳に残る形で遊んでいいんじゃないか、というご提案。
そして出てきたのが、、、

HX

UX、DX(Digital Transformation)とともに、エックス3兄弟、爆誕。
すごいインパクトです(笑)

<略称と頭文字が一致しない3兄弟>

そんなわけで、今後は機会があれば「HX」をねじ込んでいきたいと思います(笑)


クレスコのUXデザイン

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