こんにちは。UXデザインセンター金井です。

 

去る2019年7月14日(日)に、公益財団法人画像情報教育振興会(CG-ARTS)が実施している、マルチメディア検定という試験を受けてきました。

この検定、ベーシックとエキスパートという2つのレベルに分かれているのですが、今回はエキスパートを受験しました。

なぜこの検定を受けようと思ったかというと、UI設計をする人間にとって、人間中心設計専門家以外に何か良い試験はないかな?と思ったからです。

色彩検定などのデザイン系資格もとても良いのですが、「UI設計」という事を考えると、もう少し技術的な知識も得たいと思っていました。

でも、情報処理試験は難しすぎて敷居が高いし、デザイン系ソフトの習得がしたい訳ではないし。。
なかなかいい資格が見つからない中、やっと見つけたのがこの検定です。

検定で問われる能力の説明としては、

マルチメディアを用いたネットワーク技術・コミュニケーション技術・プレゼンテーション技術についての専門的な理解があり、アプリケーションシステムや製品開発のビジネスに知識を応用する能力を測ります。

となっています。

団体の関係者では決してないのですが(笑)、この検定でのお勉強がなかなか良いと思ったので、紹介したいと思います!

人間の知覚についての知識を得られる

出題範囲の詳細はこちらでご覧いただけますが、今回私が受験した、マルチメディア検定のエキスパートには、「人間の知覚とヒューマンコンピュータインタラクション」という章が立てられています。

心理学を始め、人間の感覚特性や人間工学の分野の知識がとても重要と感じていたので、この章があることが魅力に感じました。

実際には以下のような出題がなされます。

・「チャンク/短期記憶/初頭効果」など、記憶に関する出題
・「人間の感覚」についての出題、特に「錯覚」や「両眼視差」など視覚に関するもの
・「再生」と「再認」はどちらが楽か、といった認知心理学からの出題

選択肢に「カクテルパーティ効果」が入ってくるとか、グッときませんか!?
私の時は、「アフォーダンス」と「メタファ」の説明として適当なものは?という出題があり、なんだか感動しました(笑)

こういう出題がある試験って珍しいですよね?
UX/UIデザインやっている人なら解ってくれると思う!!たぶん!

ICTを社会で活用するための知識を得られる

RAIDやデータベース、SQL文、サブネットマスク、LPWA、ウイルスやらIPv6やら、可用性?コンテナ?ハイパバイザ?

何だろう。。頭痛くなってきました(笑)

避けては通れないと解っていても、なかなか積極的に勉強する気になれない技術系知識。。
マルチメディア検定でも基礎的なレベルではありますが、ネットワークやハード・ソフトウェア、コンピュータ、仮想化技術などの知識が問われます。

難しすぎず優しすぎず(いや、エンジニアには凄く優しいだろうけれど)、浅く広く出題されます。

このような技術系の知識は、業務や日常に活かせるか、という点が想像できれば勉強のモチベーションにもなると思うのですが、マルチメディア検定では単に技術系知識を問う問題とは別に、「いかに生活を豊かにするか」という視点の章立てもされています。

「少し先の未来」に焦点を置いて、ICTが生活にどう影響するのかを問う、

・ロボット
・カーテレマティクス
・電子政府
・ホームオートメーション

などの出題があったり、現在も非常に大きなトピックとなっているセキュリティに関する知識も問われます。

実際の案件でも、IoTやAIなどの先端技術が使われたシステムやアプリケーションに携わることが多くなる中、もちろん、この辺りの知識と無縁ではいられません。

こういう視点での出題があることが、個人的にはポイント高いと思います。

組み合わせると「○○マイスター」になれる!

今回ご紹介したCG-ARTS検定には、私が受験したマルチメディア検定の他に、「CGクリエイター検定」など4つの検定があるのですが、各々エキスパートというレベルの検定に合格すると、組み合わせで「マイスター」に認定される制度があります。

しかも、なにやらかっこいい認定証までもらえます。
さらに、オリジナルカードケースまでもらえるらしい!

他にも学習の幅を広げてみようかな、という気にさせてくれますね。
黒のMEISTERカード、かっこいいです。

まとめ

「試験に受かる」という意味では、はっきりいって問題集をやれば充分かもしれないのですが、知識習得という意味で、ぜひ教科書も手に入れる事をお勧めします。

2018年後期が30.4%、2018年度[前期]で22.9%と合格率が結構低いですが、IT業界にいる人にとっては数字から受ける印象ほど難しくはないかも?と思います。

それよりも、出題範囲にとても魅力を感じる検定試験でした。

ICT技術が苦手なデザイナーや、UI設計者の方、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。