はじめに

こんにちは。クレスコ・デジタルテクノロジーズの植田です。
Aras Innovatorの案件に4年近く携わっています。
 

Aras Innovatorを活用することで、業務データの管理や承認業務における問題解決など、様々な顧客要望を実現することができています。
 

今回は、このAras Innovatorというパッケージツールを様々な方に知っていただこうと思い、ブログを投稿しました。

ぜひ、ご一読いただけると光栄です。

目次

  1. Aras Innovatorとは
  2. Aras Innovatorの基本機能からライフサイクル・ワークフロー・及びBOM管理機能のご紹介
  3. Aras Innovatorの拡張性のご紹介

Aras Innovator とは

Aras Innovatorを紹介するにあたり、まずは概要をご説明します。
Aras Innovatorは、オープンソース(サブスクリプション有)のエンタープライズPLMプラットフォームです。
PLM製品のため特に製造業との親和性が高く、Aras Innovatorを導入することで、製品の企画・設計から製造、納品後のアフターサービスに至るまでの全ての製品ライフサイクルを管理することができます。
 

Aras Innovatorはオープンソースであり、無償版、サブスクリプション版があります。
無償でもほとんどの機能が利用可能であり、本番稼働前に精度の高い検証をすることができます。
※無償版は公式のサポート対象外となります。サポートを要する場合はサブスクリプション版をご利用ください。
 

また、サブスクリプション版ではArasコネクター(外部ツールとの連携機能)機能や、アップグレードのサポートなどが追加されますので、このような機能が必要な方はサブスクリプション版の利用をご検討ください。

Aras Innovatorの基本機能からライフサイクル・ワークフロー・及びBOM管理機能のご紹介

Aras Innovatorには、下記に示すように様々な基本機能があります。

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  • 要件管理
  • システムアーキテクチャ
  • プロダクトエンジニアリング
  • プロジェクト管理
  • コンポーネントエンジニアリング
  • シミュレーション管理
  • バリエーション管理
  • MPP(製造プロセス計画)
  • 技術文書
  • QMS(品質マネジメント)
  • デジタルツインコア

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今回は、特にユーザの利用要望が多い「プロダクトエンジニアリング」の機能を一部ご紹介します。
 

●BOM管理機能
製造業におけるEBOM(設計BOM)を管理することができる機能です。
部品間の繋がりや、各種添付ファイル(設計情報ファイル、CADファイルなど)をシステム上で
管理することができ、親子関係を持つような構成のデータ管理に向いています。
 

●ライフサイクル管理機能
1件1件のデータ(部品や製品など)のステータスを管理することができます。
こちらの機能を利用することで、製品1は「製作中」、製品2は「リリース済み」といったように、
一目でデータの状態がわかるようになります。
 

●ワークフロー管理機能
Aras Innovatorには、承認フローを管理することができる機能もあります。
承認フローを一から構成することができるため、承認段階や承認者の指定など、細かい設定が可能です。
また、承認の進み具合によってデータの状態を更新する、などの機能も備えています。
 

先に述べたBOM管理機能、ライフサイクルとこちらのワークフロー機能を利用することで、
Aras Innovatorというシステム一つでデータ管理からステータス管理、データの承認まで全ての工程を
管理することができます。

Aras Innovatorの拡張性について

Aras Innovatorの基本機能について一部抜粋してご紹介しましたが、先ほどまでに挙げたBOM管理機能、ワークフロー管理機能、ライフサイクル管理機能についてはノーコードで開発が可能な部分となります。
 

Aras Innovatorの拡張性が高い一番の理由として、C#、VB.Net、Javascript 等で作成したプログラムをシステム上に組み込むことができるという点があります。
Aras Innovatorのシステム上でプログラムの開発・組み込みを行うことができるため、別途開発環境などを用意する必要なくカスタマイズを行うことができます。
 

下図が実際にAras Innovator上でプログラムを開発することができる画面となります。
簡易なエディタでプログラムを開発することができます。

開発したプログラムで、Aras Innovatorの基本機能に対してユーザ要望を反映した動作をさせることができます。
プログラムを組み込むことで実現できるカスタマイズの例を下記に記します。

例1)
ライフサイクル管理機能で管理しているデータの状態が切り替わったタイミングで、関係者にメールを送信する。

例2)
ワークフロー機能を利用してデータの承認が実施された際、承認された日時と承認者の情報を各種データに反映する。


その他にも、画面上へのボタン配置やメニュー項目の追加など、要件に応じた幅広い拡張をすることができます。

さいごに

今回はAras Innovatorの基本的な部分についてご紹介しました。
まだ紹介しきれていない機能(MPP(製造プロセス計画)、バリエーション管理 など)や強みが多々ありますので、今後投稿されるブログにて紹介とさせていただきます。
 

このブログが、みなさんがAras Innovatorのことを知るきっかけになれば幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。