組込み系の「派生開発」と「スクラム」は相性が良いかもしれない話

元 組込み系システム開発エンジニアの いとけん です。今はクラウドのシステム開発をスクラムで行っています。

この記事では、ずいぶん昔に私が組込み系システム開発のソフトウェア開発リーダーを行っていた時の経験が、今思えば割とスクラム的だったので、どんな特徴があったのか、どんな条件だったら組込み系のシステム開発でもスクラムが上手く回せそうか、そのあたりを改めて振返ってみたいと思います。

組込み系システム開発で良く使われる用語の解説を含めながらのため、前置きが長いです。。。知ってるよ!というところは読み飛ばしてくれると幸いです。

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スクラム開発でアーキテクチャ設計は、いつ、どうやるの?

スクラムマスターの資格を取得した いとけん です。

所属部門であるディベロップメントテクノロジーセンターでは、昨年度から『アジャイル技術コミュニティ』を作り普及・啓蒙活動をしています。昨年度のコミュニティ活動ではアジャイル開発の経験者を集めて、工夫して上手く行った点・行かなかった点を経験者間で共有し、スクラムイベント毎に事例集(工夫したポイントのTips集)としてまとめ、社内公開しました。
本記事では、そのなかでも事例集を作るときに議論になった「アーキテクチャ設計は、どうやって進めるのか?」について纏めました。

「そりゃ、初めにやるでしょ。Sprint.0とかSprint.1で。。。」という話なのですが、実際の開発ではなかなかそうもいきません。開発途中でのシステム要求(≠ビジネス要求)の追加・変更(≒ピボット)を行うのが前提のアジャイル開発では、初めに全てを決めきることは難しく、開発を進めながらユーザーストーリーをシステムアーキテクチャ・方式設計に落とていかなければなりません。
このための時間を、どのように確保・計画していったらよいか、そのあたりを整理してみました。

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認定スクラムプロダクトオーナー研修で学んだ3つのこと

お久しぶりです、技研の”むらたん”です。

先日、認定スクラムプロダクトオーナー研修を受講してきましたので、内容や学んだことについて紹介します。
これから受講されようと考えている方の何かの参考にしていただければ幸いです。

研修概要

研修スタイル

今回の講師も江端さんです。研修スタイルは認定スクラムマスター研修のときと同じで、受講者で研修内容を作り上げていきます。
(アジェンダが無く、受講者に合わせて作り上げていく研修スタイルは、トレーナーランクの高い講師のみが許されている方法らしいです)
ただし、スクラムマスターの研修と異なり、スクラムについての内容は初日の午前中にさらっと要点の説明を受けます。

所感

プロダクトオーナー(PO)の研修はPOとしての役割を全うするために必要な知識や素養を問われる研修となっており、スクラムの全容を学ぶ研修とは異なります。スクラムのことを理解したいのであれば、スクラムマスター研修のほうがオススメです。
POの役割はシンプルですが、いざ実践してみようとするとなかなか難しい役割です。POが正しく振る舞えないとスクラムの良いところや目指しているところが損なわれ、失敗する印象を受けました。スクラムのルールはスクラムマスターに任せて、POどのように振る舞うべきなのか、をずっと考えさせられ、実践していく3日間でした。

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スプリントプランニングとプランニングポーカーのやり方

こんにちは、技研の「むらたん」です。

先日、客先で開発チームのメンバーとしてスクラムを実践している社員から「スクラムが上手く回っていない」という相談を受けました。

具体的には、以下の内容です。

① プランニングしたポイントがスプリント期間中に膨らみ、予定していた作業を達成できない。その結果、プロダクトオーナーに悪い印象を持たれてしまう。
② ポイントが膨らむ理由は「環境整備」や「調査」のように、プロダクトには直接関係なく、スプリントプランニングで計画しきれていないタスクを行う必要が出てくるためである。
③ そもそも、メンバーによってベロシティが異なるから、ポイント自体の扱い方がよくわからない。

現場を観察しておらず、立ち話で聞いた程度の情報なので外れているかもしれませんが、聞く限りでは以下の印象です。

  • ポイントと工数が同じものとして扱われており、ポイントで見積もることの本質が理解できていない。
  • プロダクトオーナー(PO)、スクラムマスター(SM)、開発チームというロールの役割と責務の認識が正しくない。

今回のエントリーでは、ここから推測される問題について触れたいと思います。

免責事項
以降、スクラムの用語を用いた説明になります。用語の説明はスクラムガイドあたりを参考にしてください。

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