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グループの概況・戦略 [22期 期末]

~ 代表取締役社長 熊澤修一 インタビュー ~

過去3年で培った「クレスコらしさ」は大きな武器
来期は次の中期経営計画策定に向けた基盤固めの一年に

熊澤修一 写真

Q.当期の経営成績と中期経営計画の成果についてお聞かせください

 当期はリーマンショック後のどん底の事業環境からスタートしました。金融機関を中心とする幅広いお客様が、IT投資を凍結、縮小するケースが相次ぎ、当社人員の稼働率は急速に低下しました。上期は大幅な落ち込みとなり、中間決算発表時には通期業績の下方修正を余儀なくされたのですが、昨年11月頃から回復の兆しが見え始め、下期でかなりリカバリーできたという状況です。
 連結売上高は前期比で6.0%のマイナスとなりましたが、下期以降はかなり仕事が動き出しています。決して楽観視してはいませんが、来期以降は、これまでのような厳しい事業環境が続くことはないとみています。もっとも、コストや納期などに関するお客様の要求は依然として非常に厳しいものがありますから、「利益無き繁忙」に陥らないよう、各プロジェクトの進捗を厳格に見守っていかねばならないと気を引き締めているところです。
 当期は2007年度からスタートした中期経営計画の最終年度でした。当初掲げていた数値目標は、世界同時不況で全面見直しを余儀なくされましたが、それ以外の面では、この中期経営計画で目指していたものはおおむね達成できたと考えています。「“らしさ”の追求、エンドユーザーフォーカス、新規事業の確立」という3つの基本方針はこの3年間で社内に着実に浸透しました。その中でも私がもっとも大きな手応えを感じているのは「エンドユーザーフォーカス」で、結果にしっかりと表れています。エンドユーザーとの直接取引の割合は計画着手時の23%から最終的には34%に達しました。社内で掲げていた目標の30%を上回ることができたのです。「“らしさ”の追求、新規事業の確立」についても、既存3事業(アプリケーション開発、基盤システム開発、 組込型ソフトウェア開発)の戦略的融合、豊富な実績に裏打ちされた提案型営業の展開、コンサルティング事業・サービスソリューション事業の立ち上げ、など来期に繋がる一定の成果を残すことができたと自負しています。

Q.来期の事業方針と今後の成長ビジョンについてお聞かせください

 来期は、2011年度から始まる次期中期経営計画に向けた足元固めとなるとても重要な1年になります。次期中期経営計画についてはまだお話しできる段階にありませんが、これまでの3年間で培ったクレスコらしさを武器としながら、これまでとは一線を画す新たな成長戦略を描きたいと考えています。来期の主な取り組みは4点です。

株式会社クレスコ 体制図

 1点目は、ほぼ8年ぶりとなる組織の大改革です。これまで各事業部門を統制していたソリューション本部を廃止し、事業部門をビジネスソリューション、サービスビジネス、エンベデッドソリューションの三つの独立した組織に再編し、それぞれに担当役員を置いて、業務執行範囲と利益責任を明確にしました。これは一種の擬似カンパニー制の導入です。また、協力会社の選定(パートナー購買)や品質管理といった今まで事務管理部門で担っていた業務も各事業組織が自主独立した形でマネジメントを行うことにしました。これにより、各事業組織は自立した立場で戦略を展開することになります。もちろん、営業面では事業組織間の協力体制を今まで以上に強化することは言うまでもありません。今後の具体的な事業の方向性としては、ビジネスソリューション事業(アプリケーション開発および基盤システム開発)は過去3年間でお客様への提案力を大幅に強化できましたから、この提案力をすでに定評のある当社の技術力と結びつけることで、安定的な成長が期待できると考えています。サービスビジネス事業(サービスソリューション、コンサルティング)は、ようやく陣容と環境が整いました。他社との連携にも積極的に取り組みながら、これから大きな存在感を発揮するようになってくると期待しています。エンベデッドソリューション事業は自動車メーカーや通信キャリアなどの意向に左右されがちで、これまでは当社主導型のビジネスが展開し辛い状態でした。これからは、カーエレクトロニクスと移動体通信の融合や、スマートフォンのような高機能端末とビジネスアプリケーションの融合など、マーケットの急速な拡大と高い将来性が見込まれておりますので、当社では各事業組織間の技術力や提案力を融合させて強みを発揮できる機会が増えると期待しています。

 2点目はソリューション営業の強化です。これは、既存の「開発ビジネス(モノ作り)」から脱却するという意味ではありません。既存事業がビジネスの柱であることは当面変わることはありませんが、「サービスビジネス」というお客様視点の付加価値の高い提案型営業を更に強化することで、より高収益なビジネスモデルを創造していくものです。

 3点目はコスト構造の抜本的な見直しです。具体的には「クレスコ版事業仕分けの実施」とスタッフ部門のスリム化です。コストダウンのさらなる徹底ともいえます。事業環境は上向きつつあるとはいえ、価格競争の波を避けることはできません。むしろ、激化することも予想されます。お客様の価格低減要請に応えることも当社の総合力の見せ所だと捉え、あらゆるコストの見直しを徹底的に行ないました。福利厚生のメニューの見直しや人件費の抑制も例外ではありません。聖域を設けずに絞り込んでいます。また、管理部門の統廃合と間接人員の直接部門への大異動を実施して、直間比率の見直しを行いました。メタボリックな体質を改善すべく、ダイエットに注力していきます。

組織図 4点目はM&Aによるグループ経営基盤の強化と再構築です。具体的には、2010年4月に株式会社アイオスと株式会社インフィニードを完全子会社化し、事業の一層の横展開と営業拠点の拡大を図りました。これで当社企業グループは、クレスコのほか、子会社6社、関連会社2社の体制となり、北海道、東京、大阪、福岡、沖縄と全国を網羅できる営業拠点が整ったわけです。

Q.株主のみなさまへメッセージをお願いします

 当社は創業30周年という節目に向け、「御用聞きビジネス」から、自らの技術力と提案力を武器として、お客様に直接、付加価値の高いソリューションを提供する「提案型ビジネス」へ変容を遂げようとしています。そのためにも、事業環境の好転に甘えることなく、大胆な改革を断行してまいりますので、株主のみなさまには今後も変わらぬご指導とご鞭撻を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

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