こんにちは、経営企画室の梶です。
昨年12月末に「Microsoft Teams」(以下Teams)を活用したチームビルディング手法や、Teamsの素晴らしさ(笑)についてエンジニアブログでお届けしました。
それからわずか数か月、世界は新型コロナウィルスによって一変しました。日本国内でも外出自粛をはじめ、リモートワーク前提の働き方にシフトしていっています。そんな中当社では、入社2日目の新入社員に完全オンラインでMicrosoft Teamsハンズオン研修を行いました!
これが非常にドキドキワクワクで胸躍る出来事だったので、このドキドキワクワクを誰かに伝えたい、誰かのTeamsハンズオンオンライン研修のお役に立てれば!と思い、ブログを書くことにしました。
社内のTeams事情についておさらいです。これまで社内のTeamsハンズオンセミナーは、デジタル変革推進室(通称デジ変)と2回協同開催してきました。いずれも参加者10名程度で、基本的には集合形式での開催です。直近2月中旬に開催したセミナーの雰囲気は写真のような感じです。写真だとわかりにくいのですが、当社社員も参加したMicrosoft海外カンファレンスのフィードバック話で盛り上がってます。画面にひっそりと映っていますが、この時は初めてリモート参加者も募り、長岡事業所や品川のプロジェクトルームからも参加していただきました。
3月に入り、国内でも日々感染者が増加し、3月最後の週末には外出自粛要請がでたりと、社内でも日々状況が変化していました。
新人研修を担当する部門も同様です。「今後コロナの状況が今よりも悪化すれば、オンライン前提での新人研修も想定して計画する必要がある」ということで、3月中旬にTeamsハンズオン研修の話が浮上しました。リクエストは以下の通りです。
- 4/2と4/3で各2時間、40名弱ずつに分かれて実施
- 受講者となる新人は全員在宅での参加
Teamsハンズオンセミナーの完全オンラインは初めてですし、そもそも毎回10名程度の人数が約4倍の参加人数(笑)と、これもドキドキ要素でした。新人全員在宅なら講師側が集まるメリットがあまり思い浮かばなかったので、在宅でチャレンジすることに決めました。
4/1。2020年度の新卒社員が当社に入社しました。しかし、コーポレートサイトに掲載された「新入社員のメッセージ訓示」にもある通り、海外渡航者の入国制限もあり、韓国出身の5名の方々が来日できていません。。新人全員そろっての入社式が開催ができないということもあり、4/1に予定していた入社式は延期となりました。
かの有名な松下幸之助さんは『雨が降ったら傘をさす』、本田圭佑さんは『準備がすべて』と言われていますが、ハンズオン研修の成功も”準備”フェーズが重要です。
準備の内容は大きく以下の3つです、それぞれやったことと意識していたことを紹介します。
4/1週当時のコロナ対応の状況は、社内でも日々変化するほどの状況。この先、ALL在宅で新人研修完全オンラインの可能性も大いにあったため「講師に画面共有する」というシチュエーションまでを想定し、Goal設定しました。作成したスライドがこちらです。
研修終了時に到達してほしいGoalは上記の通りですが、講師として意識していた裏Goalがありました。
- 困った時に「困った!助けて!」というリアクションを気軽にしてもらおう!
- 新しいITツールでも臆することなく楽しく学んでもらおう!
入社初日に社内システムのマニュアルやメールアカウントや各種パスワードを渡されたばかりで、正直右も左もわからない社員もいるだろうなと想像しました。さらに今回は受講者全員が在宅なので、右を向いても左を向いても自分しかいない(笑)そんな状況です。オフライン時の研修以上に、場づくりや空気感が重要になると考えました。
今回用意したTeamの構成図です。チャネルを作成したり、メンション・通知の練習も行うので、新人全員が参加する新人研修Teamとは別でハンズオン用Teamを作成しています。他ポイントとしては、今回のTeamsハンズオン研修に携わるメンバーの情報連携用にグループチャットを一つ作成しました。講師を行う経営企画室とデジタル変革推進室に加えて、新人研修を担当するシステムズエンジニアリングセンターや人財戦略室、合計4部門9人がシームレスに情報共有するためです。
プロジェクトやチーム作業の場合、基本的にはTeamを立てることをオススメしていますが、案件が短期間かつ、扱うテーマもハンズオン研修の内容のみなので今回はグループチャットで十分でした。またTeamsグループチャットの利点としてはLINEのような既読機能(数だけではなく誰が閲覧したかまで備わっています!!)があるので、研修中のタイムリーな進行状況時に、相手が投稿を見てくれているか?の確認にも力を発揮します。
続いては、ハンズオンTeamの設計です。開始時間になったら参加者がTeam上に開催しているオンライン会議に入室できるよう、動線を作ります。併せてチームに入れたら「いいね」を押して着席確認を行うようにしました。
タブには受講者の名簿一覧のExcelや、今回の研修で使うTeamsのマニュアルを埋め込みます。Microsoftが提供しているTeamsクイックガイドが非常に分かりやすいので、今回はその資料を引用しながら進めました。
(なおガイドにも記載がありますが、著作権は日本マイクロソフト株式会社に帰属しており、組織内でのみご利用&資料をベースとした再販利用はご遠慮ください、とありますので資料利用時はご注意ください!)
準備パートの最後は、講師の在宅環境&利用した周辺機材です。「えっめっちゃ普通じゃないですか?」そうなんです。1000人を超えるような大規模なオンライン配信となれば、映像切り替えのスイッチャーや機材・Demoを映すための外付けカメラが必要になるかと思いますが、今回は40人規模のTeamsハンズオン研修です。ネットワークがそつなく繋がり、モニターの画面共有がそつなくできれば実施できます。モニター・ワイヤレスイヤホンは品薄になる前の3月中に購入していました。
Microsoft Teams のハードウェア要件の一覧に記載がありますが、よほどスペックの低いPCでなければハードウェア要件はクリアするのではないかと思います。
参考までに講師の自宅Wi-Fi環境ですが、研修後日にサイトで計測してみました。チームメンバーの在宅環境でも計測してもらいましたが、私のこの数値はどうやらそんなに速い方ではないようです(笑)。ですが、研修中音声品質が大きく乱れるということはありませんでした。
以下、Teamsのネットワーク環境について紹介しているページも載せておきます。在宅での通信状況が安定されない方はチェックしてみるのもいいかもしれません!
#これは余談ですが、先日ビデオ通話で相手の音声品質が安定せず、Wi-Fiルーターの近くに席を移動したら劇的に改善したという事例がありましたので原始的な対策が功を奏すかもしれません(笑)。
想定していた「メールのログインができない」「Teamsがログインできない」といった問い合わせがいくつかあったものの、なんとか全員開始時間の13:00にTeams上のオンライン会議に入ってくることができました!
場づくりとして、グランドルールを最初に説明しました。説明後すぐに画面越しの頷きが大きくなり、さすが新入社員(笑)!という感じで微笑ましくなりました♪
あとは予定していたタイムスケジュールを気にしながら、以下のミッションを進めていきます。Teamsというツールの特性上もあって、新人も自由に投稿したりスタンプ押したり、講師側も楽しみながら進めることができました。
大人数でのオンライン会議では雑音を防ぐべく、聴講者は全員ミュート設定にしがちですが、今回はあえてミュートは強制しませんでした。裏Goalで設定した「困ったときにすぐに反応」ができなくなってしまうからです。これが功を奏し、私が進行中でも積極的にHelp連絡をしてくれて、サポートメンバーがチャットで個別対応するということができました。
準備フェーズでもご紹介した受講者一覧のExcelOnlineで、ミッションのチェックシートを作成したのもよかったです。同時編集を体験してもらえたこと、40人が一斉にExcelOnlineに書き込んでいくのは圧巻でした♪併せて、個人のチャネルで各自がアウトプットをすることで、遅れていたり説明したことが理解できているかの見える化にもつながりました。
あっという間の2時間!サポートしていただいたデジタル変革推進室の方々とKPTで30分ふりかえりを行いました。まず口をそろえて発した言葉は「できちゃったね!」と興奮気味でふりかえったのが印象的です(笑)。達成感ハンパない!
ここで挙げたTryは翌日Day2のハンズオンに活かし、小さなカイゼンを行うことができました。
他にも自己紹介アイスブレイクがいまいちアイスブレイクしなかった、等々あげればきりはありませんが・・概ね成功といえる内容だったかと思います!
成功要因となったポイントをいくつかまとめてみました。
- トラブった時に最低限どこまで研修で実施するか?事前のスケジュールシミュレーションとGoal設定を!
- Teams上のタブは有効に活用して状況の見える化を!
- オンラインでの場づくり、空気感をどう演出するか?
- 困った時に「困った!助けて!」を発言しやすいよう、あえてミュートはOff!
Teamsハンズオン研修後早々に、新人全員完全在宅での新人研修にシフトしました。ハンズオンTeamの各自のチャネルに、研修で習ったことをメモしたり、自分の備忘録として活用する社員も出てきたりと、いいぞいいぞ~と思いながら見守っています。さらにZoomも導入されたりとよりよい新人研修になるようカイゼンは進められています。
すべては「学びを止めない」ために。
新人研修を担当する部門をはじめ、管理部門も全力でサポートしています。研修を受講する新入社員も先輩たちが経験したことのない学びのスタイルですが、この新たな障壁も乗り越え、この先の新時代を切り開いていってくれることでしょう!私も、先輩たちも負けていられません!
以上、完全オンラインで開催したTeamsハンズオンセミナーをふりかえってみました。
お付き合いいただきありがとうございました、よいSTAY HOMEをお過ごしください!