こんにちは、ロボティックテクノロジーセンターの横田です。

 

今回はプロセスマイニングのツール紹介をしたいと思います。

今回紹介するツールは、UiPathから提供されているUiPath Process Miningです!!
実は以前にも一度「UiPath Process Mining使ってみた」という記事を書きました。今回はこの記事の続きとなる記事を書きたいと思います。
前回の記事では、既に用意されている環境を使用して、「分析」機能のうち「概要」、「プロセス」のメニューについて紹介していました。
今回は、「分析」機能のうち「タイミング」、「規格準拠」のメニューについて紹介したいと思います。

1.タイミング

1.1. 「タイミング」メニューでできること

まずは、「タイミング」メニューについてご紹介します。
「タイミング」メニューでは、プロセス全体の処理時間に関する分析が可能です。
例えば、「請求書発行業務」というプロセスがあったとします。A社とB社を比較した時に、B社の手続きにかかる時間が非常に多くどこに課題があるのかを分析したいといった場合に活用することができます。
請求書発行業務を管理するシステムから、処理履歴データ(イベントデータ)を抽出し、プロセスマイニングツールにて分析することで、各工程(※)にかかる時間を可視化することができます。
※例えば、請求書発行業務における「請求書を受け取る」という工程、これをプロセスマイニングではアクティビティと呼びます

1.2. 「タイミング」メニューの見方

画面でご説明します。トレーニング環境にアクセスして左側の「タイミング」メニューをクリックしてください。
※トレーニング環境へのアクセスは「UiPath Process Mining使ってみた」を参照してください。
実際の画面で見てみるとアクティビティが行われるのにかかった処理時間によって表示色が変更されています。
そのため、視覚的にどのアクティビティで時間が掛かっているかを分析することが出来ます!

1.3. 「タイミング」メニューの良いところ

上記の通り、各工程にかかる処理時間を可視化することで、どの処理で時間が掛かっているのかを経験からの予測ではなくデータに基づいて可視化することが出来ます。

また、課題分析をする際は処理時間の把握だけでなく「プロセス」のメニューを使用して、該当のアクティビティが行われる頻度も併せて分析することもお勧めします。
「プロセス」のメニューも使用することで、良く処理が行われていてかつ処理時間が長いアクティビティを把握することが可能になります。
そうすることで、より改善効果が大きい改善点を発見することが出来ます。

2.規格準拠

2.1. 「規格準拠」メニューでできること

次に「規格準拠」メニューについてご紹介します。
「規格準拠」メニューでは、指定したプロセスとの乖離を分析することが可能です。
例えば、「請求書発行業務」において想定される理想的なプロセスがあったとします。この理想的なプロセスにどれだけ準拠して業務が行われているのか分析したいといった場合に活用することが出来ます。
理想的なプロセスの流れを参照モデルとして、UiPath Process Miningに登録します。そうすることで、理想的なプロセスと比較して理想的なプロセスにない工程を把握することが出来ます。

2.2. 「規格準拠」メニューの見方

画面にてご説明します。左側の「規格準拠」メニューをクリックして、上部の「参照モデル」のタブをクリックしてください。

実際の画面で見てみると、参照モデルで指定したプロセスに存在する工程と同じ箇所は青色で表示され、異なる箇所は黄色(処理数が多い箇所はオレンジ色)で表示されます。

2.3. 「規格準拠」メニューの良いところ

上記の通り、理想的なプロセスとの乖離を可視化して改善点の発見をすることが出来ます。
分析をする際は、参照モデルに理想的なプロセスを登録します。そうすることで、理想的なプロセスに存在しないアクティビティは黄色で表示されます。
その結果、理想的なプロセスに存在しないどの工程が多く行われているのか視覚的に把握することが出来ます。
例えば「請求書発行業務」において「必要書類の不備の連絡」など黄色で表示される工程が理想的なプロセスの途中で行われている場合は、その工程があることで処理時間が長くなります。
そのため、該当のアクティビティは改善すべき工程として判断することが出来ます!

感想

今回は、UiPath Process Miningについて紹介しました。

業務プロセスについて、経験からの予測から改善点の発見ではなく改善箇所を視覚的に把握することが出来ることがプロセスマイニングの利点だと思います。
RPAを導入して自動化をする際などにプロセスマイニングを合わせて活用することで、RPAで自動化すべき箇所の発見をすることも出来ると思います。

UiPath Process Miningの機能については前回と今回の記事で紹介した以外にもまだまだ機能があるため、また機会がある際に紹介できたらと思います。