こんにちは。技研の「110」です。

 

みなさん、先週末はいかがお過ごしでしたか?

新年度が始まり、平日は慣れない環境に疲労困憊し、休日はぐったり……なんて方も多いでしょう。しかし、IT業界の皆さんはそういう訳にもいかなかった人も多かったのではないでしょうか。

先週末は平成29年度春期情報処理技術者試験の試験実施日でした。受験した方はなかなか落ち着かない週末だったかと思います。

私は昨年度の秋期に応用情報技術者試験を受けました。(記事はこちら前編後編)

そのため、今回の試験は見送ったのですが、年に1つくらいは資格を取るのもいいなと思い、最近また資格の情報を調べ始めました。

やはり、高度資格は情報セキュリティスペシャリストが登竜門といいますし、他の高度資格と違って年2回チャレンジもできるからセキュリティかなと思っていたのですが、なんと”情報処理安全確保支援士”という名前になっていました。

今回は、”情報処理安全確保支援士”について書きたいと思います。

(IPAの公式情報はこちら

1.試験はどう変わるの?

情報処理安全確保支援士はこれまでの情報セキュリティスペシャリストと同様の出題内容・範囲だそうです。受験手数料は変わらず5700円ですが、他の情報処理技術者試験と違い、非課税になるそうです。

ということは、昨年度以前の過去問題や対策テキストを利用することができそうですね。

古本屋やIPAが公開している過去問題などを継続利用できることは経済的に優しくていいですね。

ちなみに出題される問題の形式や試験時間は以下の通りです。

午前Ⅰの問題は応用情報に合格している人や他の高度資格を取得している人は免除になりますし、免除期間中に取ってしまうのがよいでしょう。

2.今まで合格した人は情報処理安全確保支援士になれないの?

これまでに情報セキュリティスペシャリスト試験かテクニカルエンジニア試験に合格している人は申請を行うことで情報処理安全確保支援士に登録することができます。

この措置は2年間のみとのことですので、登録したい方はお早めに。申請の受付は通年で実施しているようです。

注意したいことは、以前に同等資格に合格した方も今後情報処理安全確保支援士試験に合格した人も、登録の申請を行わなければ国家資格である「情報処理安全確保支援士」になることはできないということです。

みなさん、注意しましょう。

3.情報処理安全確保支援士になるとどうなるの?

登録するメリットは以下の3つがあります。

・IT系で初の士業であり、資格名称を業務に活かすことができる

・情報セキュリティの高度技術者であることの証になる

・登録者向けの講習に受講することで最新知識や実践的な能力を維持できる

ITにおけるセキュリティの専門家であることをアピール・保証することができるのは強みになりそうですね。

ただし、3つめの講習については年に1回オンライン学習を6時間と3年に1回の6時間の集合研修を受けることが義務になります。これら全てを受講するためには合計で14万円程かかるようです。(詳しくはこちら

これらを受講し続けることが資格を維持する条件になるようです。期限までに未受講の場合は、登録が取り消され、”情報処理安全確保支援士”を名乗ることはできなくなります。

士業に維持費がかかるのは珍しい話ではありませんが、今までのIPAの資格とは異なるため受け忘れることのないように注意する必要がありそうです。

また、新しい資格のため資格を保有することによる具体的な優位性が不透明であることや維持費などを考えたときの費用対効果は各人で検討する必要があるでしょう。

今後この資格を社会に活かすための施策は実施されていくと思われるため、注目したいですね。