こんにちは。
Creageビジネス事業部 第三部のAoです。
今回は前回のブログの続きになります。
前回のブログはこちら

目次

  1. 前回までのおさらい
  2. Prismにログインしてみよう
  3. CVMのプロセスを覗いてみよう
  4. まとめ

1. 前回までのおさらい

前回の記事では、Windows上のVMware WorkstationにNutanix CEを導入する流れをご紹介しました。
今回の記事では、導入したNutanix CEを実際に触っていく内容となっています。
トラブルシューティング時などに役立つ、CVMのプロセスの状態確認方法などもご紹介します。

2. Prismにログインしてみよう

前回の記事の最後にある、クラスタの起動が確認できたらNutanixの管理コンソールであるPrismに接続してみましょう!
VMware Workstationを動かしているPC上のブラウザから以下にアクセスします。(パスワードは初期値)
接続先:https://<CVMのIPアドレス>:9440
ユーザ:admin
パスワード:Nutanix/4u

 

初回アクセスの際にパスワードの変更を求められるので適宜変更します。
その後、Nutanix Communityのアカウントで認証する必要があります。
※アカウントがない場合は「Create account」から作成できます。

 

なお、連携する際に以下のようなエラーが発生する可能性が非常に高いです。
インストール時にDNSサーバを指定していると思いますが、どうもあの指定がうまく機能していないようで、CVMに対してDNSサーバの参照設定が入っていないことがあります。(直近、2回試して2回とも入っていませんでした…。そういうものなのかも…。)

従って、CVMにssh接続してDNSの設定を行う必要があります。
以下の流れで設定しましょう。

 

  1. CVMにssh接続
  2. 以下コマンドでDNSサーバの設定を確認
    • ncli cluster get-name-servers
  3. 以下コマンドでDNSサーバを指定
    • ncli cluster add-to-name-servers servers=<DNSサーバのIPアドレス>

 

実行例は以下の通りです。

nutanix@NTNX-84eba346-A-CVM:192.168.150.101:~$ ncli cluster get-name-servers  # 設定前の値を確認

    Name Servers              : 
nutanix@NTNX-84eba346-A-CVM:192.168.150.101:~$ ncli cluster add-to-name-servers servers=8.8.8.8 # 設定

    Name Servers              : 8.8.8.8
nutanix@NTNX-84eba346-A-CVM:192.168.150.101:~$ ncli cluster get-name-servers  # 設定後の値を確認

    Name Servers              : 8.8.8.8
nutanix@NTNX-84eba346-A-CVM:192.168.150.101:~$

 

設定できたら再度Prismに接続し、NEXT accountの認証を試しましょう。
認証がうまく通るとPrismにログインできます!
以下のような画面が表示されればログイン成功です。

3. CVMのプロセスを覗いてみよう

次はCVMのプロセスの動きを確認できるページにアクセスしてみます。
あまり構築業務や普段の運用業務でアクセスすることはないページですが、トラブルシューティングの際に役に立つ(かもしれない)し、何よりNutanixの理解を深められるので是非アクセス方法を知っておきたいところです!

 

なお、CVMの各プロセスのページについては、CVMと同じセグメントからでないとアクセスできないため注意が必要です。
他のセグメントからのアクセスはCVM上のiptablesでブロックされます。
今回のケースでは、Nutanix CEが稼働しているPC上からアクセスすれば問題ありません。

 

3.1. Stargate

まずはStorage I/Oを司る重要なプロセスであるStargateのページにアクセスしてみます。
Nutanix CEを稼働しているPC上のWebブラウザを起動し、「http://<CVMのIP>:2009/」にアクセスしましょう。

 

アクセスできると、以下のようなページが表示されるかと思います。


NutanixクラスタのCVM単位の情報が表示されます。
※今回はNutanix CEが1台なのでCVMも1台
Cluster Stateの項目を見ると、キャッシュ領域であるOplogの使用状況等が確認できます。
特にDisk I/Oを行っていないため0ですが、実際に利用されているクラスタであればCVM単位(=Nutanixのノード単位)の使用状況をモニタリングできます。

 

また、少しスクロールすると以下のようにストレージコンテナ単位の情報も確認可能です。

 

更に細かい情報として以下のようなExtent Store単位の情報も見ることができます。
# 普段の構築や運用業務でExtent Store単位のモニタリングを行うことは滅多にないと思いますが…

3.2. Curator

次にクラスタ全体のディスクバランシング等のタスク管理を行うプロセスであるCuratorのページを見てみましょう!
個人的にはこれが結構好きなページです。

 

Stargateの時と同様に、Nutanix CEを稼働しているPC上のWebブラウザを起動し、「http://<CVMのIP>:2010/」にアクセスしましょう。

 

アクセスできると以下のようなページが表示されます。

 

上記ページからCuratorのジョブの実行状況を確認できます。(Curator Jobsの部分)
上記画像では、パーシャルスキャン(ディスクの一部分の重複チェックやバランシングのスキャン)が成功したことが分かるかと思います。
そのパーシャルスキャンのジョブIDである「50」のリンクをクリックすることで、以下のようにジョブの詳細を確認できます。
Scan typeやスキャンの開始・終了時刻、どのくらい時間がかかったかなど確認することができます。

なお、Curator のスキャンは60分に1回実行されるパーシャルスキャンと6時間に1回実行されるフルスキャンの2種類存在し、どちらも自動で実行されます。
このスキャンを手動でキックすることも可能なので、試しにキックしてみましょう。
※実際に運用されているシステムでは不用意に手動でスキャンをキックすることはおすすめしません。それなりに負荷がかかります。

 

手動でキックする場合はCVMにssh接続し、以下のコマンドを実行します。
Curatorのリーダーノードが分かっている場合は先頭の”allssh”が不要です。

 

  • パーシャルスキャン
    • allssh "wget -O - "http://localhost:2010/master/api/client/StartCuratorTasks?task_type=3";"

 

  • フルスキャン
    • allssh "wget -O - "http://localhost:2010/master/api/client/StartCuratorTasks?task_type=2";"

 

上記を実行すると、スキャンジョブがCuratorのプロセスページのCurator Jobsに表示(追加)されます。
以下のスクリーンショットは実際にスキャンを手動でキックした時のCVMのコンソールとCuratorのページになります。
Curator Jobsにパーシャルスキャンのジョブが追加され、Runningになっていることが分かります。

手動でキックする機会など滅多に訪れないと思いますが、知っていると役に立つ日がくるかもしれません。

4. まとめ

今回は構築したNutanix CEのPrismへのアクセスとCVMのプロセスページへのアクセス方法をご紹介しました。
CVMのプロセスページは通常の構築・運用では触れることがないページですが、興味が湧いた方は他のプロセスページも覗いてみてください!
きっとNutanixへの理解が深まります。

 

最後までお読みいただきありがとうございました!