激しく変動する事業環境、即応力を問われる年に

中期経営計画2026<挑戦>2年目、正念場となる中盤戦へ

はじめに

私たちクレスコグループは、1988年の創業以来、「最高の技術と品質を発揮するIT企業」として、ソフトウェアの開発を主力に、企業のビジネスや社会インフラを支える独立系システムインテグレーター(SIer)です。社名の由来である「成長」に恥じぬよう、着実に歩みを進めてまいりました。これもひとえに、多くのみなさまからのご支援と叱咤激励あってのことでございます。心より感謝申し上げます。

 

さて、2024年度は、国内外の環境が大きく変化する、まさに「激動期」でありました 。
日米の金融政策への警戒感や主要各国における政治的主導者の交代、世界各地での紛争等の影響は、為替相場の大きな変動や企業業績の不安定化を招いております。また、物価水準の高騰と実質賃金の低下が続き、国内企業における生産性の向上が喫緊の課題となっております。一方、産業界全体が、サステナブルな成長とデジタルビジネス、DX、生成AIのさらなる進化による新規事業・サービスの創出、収益力向上などの実現を目指す「新たな時代」を迎えております。

 

2025年度の経済動向や産業構造の変化については、デジタル化の加速、グリーン経済の推進、労働市場の変化、健康産業の拡大、地域経済の振興といったトレンドが予測されます。

 

クレスコグループは、豊富な経験と技術力、グループシナジー、国内外の協力会社とのパートナーシップ、外部企業や研究機関との共同研究・開発などをベースに、ITサービス事業およびデジタルソリューション事業を展開しております。

 

経済動向や産業構造の変化に即応すべく、新たなグループシナジーの創出や今後さまざまなお客様で活用が見込まれる「AI(人工知能)」「セキュリティ」「データアナリティクス」を中核領域としたデジタルソリューション事業のさらなる強化、お客様との戦略レベルでのパートナーシップ強化、共創モデルへの移行等、能動的な施策を繰り出し、企業価値向上に努めてまいります。

中期経営計画2026は、中盤戦(2年目)へ

クレスコグループは、IT・技術を通じてお客様の競争優位性を創出し、ともに社会を前進させるデジタル価値創造企業を志向する「CRESCO Group Ambition 2030」のもと、2024年度から「中期経営計画2026」をスタートし、引き続き2030 年までに売上高1,000億円企業となることを目指しております。中期経営計画2026<挑戦>は、中期経営計画2023<変革>に続くものです。

 

中期経営計画2026<挑戦>では、7つの成長戦略を推進し、顧客企業の成長を実現する戦略パートナーへの進化を通じた、持続的な成長を目指してまいります。

なお、目標業績は、2026年度連結売上高700億円、連結営業利益80億円、連結営業利益率11.5%です。クレスコグループは、時代の流れを先取りし、名実ともに業界のリーディングカンパニーとなるべく、邁進してまいります。

お客様の"わくわく感"と成長を実現するために

中期経営計画2026の重要テーマとして「お客様の戦略実現に貢献すること」を掲げています。
お客様に有益な提案の実行・推進を通じて、クレスコグループが、お客様にとってなくてはならない代替困難な戦略パートナーとして地位を確立し、そこで得た知見を業界および社会全体の成長のために還元していく循環モデルを構築してこそ、サステナブルな成長と企業価値向上に大きく資するものと確信しております。

企業活動の成長を通じて社会の人々に最大限貢献する

クレスコグループでは、「企業活動の成長が世界の人々の幸福に可能な限り最大の貢献をすること、そして、そこに働く人々がともに喜びと誇りをもち、自己の能力を最高に発揮できること」が企業の使命と考えています。その⼀環としてESG(環境、社会、ガバナンス)の取り組みを核としたサステナビリティ経営を積極的に進めています。

 

E(環境):
脱炭素に関し、環境に配慮した顧客向けのシステム開発をはじめ、在宅勤務の推進による移動時間や電力使用量の削減、ペーパーレス化の推進、クレスコグループが保有するシステムのクラウド化など、持続可能な成長に繋がる施策に取り組んでいます。

 

S(社会):
女性活躍を含むダイバーシティ・アンド・インクルージョン(D&I)の推進、働きやすい労働環境づくりに取り組んでいます。また、社会全体のIT人材教育も使命であると考え、「全国選抜小学生プログラミング大会」への協賛や、社員による大学での講義、IT関連団体への講師派遣等、社会的な人材育成の取り組みを積極的に支援しています。

 

G(ガバナンス):
取締役会の構成において性別など属性の多様性とともに、経験・専門分野の多様性、そのバランスを重視し、スキル・マトリックスを開示しています。

 

クレスコグループが実現したい未来は、世界中の人々の想像を超える「その先」、もっと豊かでわくわくする未来です。私たちは、お客様の"わくわく感"と成長を実現するため、お客様を含めた「社会のニーズ(最優先で求めている変化)」と「最高のテクノロジー」の追求を実践し、事業活動に取り組んでまいります。

私たちを取り巻く変化に即応するために

2025年度は、グローバルリスクをはじめ、ニーズの多様性、為替や株式相場の変動、金融政策の行方、物価など、先行きが見通しにくい経営環境下で「即応する力」を厳しく問われる1年になることでしょう。

 

クレスコグループにとっては「中期経営計画2026<挑戦>」の正念場となる中盤戦の年となります。日本、そして世界を見据え、お客様に高い価値を提供することにより、全てのステークホルダーの方々の幸せと"わくわくする未来"を実現するよう、ITを通じた社会への貢献に努めてまいります。

 

 

今後とも一層のご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

2025年4月1日
代表取締役会長 根元 浩幸
代表取締役 社長執行役員  冨永 宏