[2024年6月24日 時点]

 

経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。
なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合にクレスコグループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。
文中の将来に関する事項は、2024年3月期末現在においてクレスコグループが判断したものです。

1. リスク管理体制

当社は『リスク管理規程』を制定し、当該規程に基づいてクレスコグループにおけるリスクを区分・管理しております。当社取締役会は、リスクの種類・内容に応じて責任部門を定め、各責任部門長、各業務執行取締役および内部統制委員会がリスク管理体制の整備とモニタリングを行っております。

2. 各リスクの説明

(1)サービスリスク

サービスリスクは、クレスコグループが提供するソフトウェア開発・保守等のサービスに関連して発生する不採算リスクや納品物の不具合による損害賠償リスク等をいいます。クレスコグループでは、十分な収支計画や技術的な検証を行ったうえで受注を決定しておりますが、顧客からの仕様変更要求、予期せぬ技術的なミスマッチ等により追加の工数が発生した場合や、納品したソフトウェアの契約不適合責任等に基づく損害賠償請求を受けることとなった場合に、信用の悪化も含めてクレスコグループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。クレスコグループでは、当社の品質・プロセス統括本部を中心に品質マネジメントプロセスの推進を図っており、当該リスクを未然に防止しております。
なお、当連結会計年度(第35期 2023年4月1日~2024年3月31日)において、受注損失引当金を99,562千円計上しております。

(2)情報漏洩・システムリスク

サイバー攻撃やクレスコグループの過失等により第三者の秘密情報・資産を漏洩または消失した場合には、クレスコグループは損害賠償責任や信用の悪化を招くことになり、クレスコグループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。クレスコグループでは、定期的にコンプライアンスチェックを実施しており、役員・社員のコンプライアンス意識の向上を図るとともに、セキュリティ事故発生時の体制を整備することでその悪影響を最低限にとどめるようにしております。

(3)災害等リスク(疫病を含む)

大規模な自然災害や疫病が発生した場合には、事業上必要となる情報システムへの被害や外出の危険性の観点から、クレスコグループの事業継続が困難となり、クレスコグループの経営成績等に影響を与える可能性があります。クレスコグループでは、システムのクラウド化の推進、テレワーク体制の充実等のBCP(事業継続計画)を策定・実行しております。

(4)開発人材の獲得に関するリスク

クレスコグループの事業の特性上、計画どおりに開発に従事する人材を獲得することができず、協力会社と適宜・適切に連携ができない場合、プロジェクトの立ち上げや遂行、サービスの提供に支障が生じ、クレスコグループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。クレスコグループでは、テレワーク・オフィススペース戦略等の働き方改革を推進することで積極的な採用活動を進めるとともに、オフショアを進めることで国内人材不足に対応しております。
なお、当連結会計年度において、連結子会社2社の本店の移転決定に伴い固定資産の減損損失を87百万円計上しております。

(5)事業投資(M&A・アライアンス)および資金の運用に関するリスク

当社は、事業領域の拡大を目的として積極的なM&A・アライアンス投資を進めるとともに、多額の金融商品の運用を行っております。したがって、M&A・アライアンスが当初想定した効果を発揮できない場合や金融市場が大きく変動した場合に、保有する金融商品の価値が下落し、のれんや有価証券の評価損を計上するなどクレスコグループの経営成績等に影響を与える可能性があります。当社ではグループ統括本部を中心としたグループ管理体制を構築するとともに、財務経理部による運用管理体制を整備しております。
なお、当連結会計年度において、日本ソフトウェアデザイン(株)の取得に係るのれんについて減損損失を2億9百万円計上しております。

(6)重大な訴訟等に関するリスク

上記の他、クレスコグループの事業遂行過程で第三者に対して損害を与えた場合に、損害賠償責任を追及する訴訟等を提起され、クレスコグループの経営成績等に影響を与える可能性があります。クレスコグループでは、上記のリスク管理体制により当該リスクを未然に防止しております。