株主・投資家のみなさまには日頃から格別のご支援をいただき、心より御礼申し上げます。クレスコグループの第38期 第1四半期(2025年4月1日~6月30日)決算がまとまりましたので、ご報告申し上げます。
米国が保護的な通商政策を公表したことをきっかけとして、国内企業において輸出価格の見直しや、原価の抑制、サプライチェーンの再構築等の動きが活発となり、クレスコグループが属するIT産業においても先行きの不透明感が増している状況にあります。特に、一部の業種ではIT投資を抑制せざるを得ず、クレスコグループの受注活動にも影響を及ぼしております。その一方で、AI・クラウド・セキュリティ・データアナリティクスといったクレスコグループが積極的に取り組んでいる分野への注目は増しており、デジタルソリューション事業の引き合いは増加しております。
このような経営環境のもと、クレスコグループは前年度より『中期経営計画2026』を開始しており、2026年度における「連結売上高700億円」「連結営業利益率11.5%」「連結ROE15%」の達成を財務KPIとして掲げ、7つの成長戦略(①共創型モデルの確立、②品質リーダーシップ発揮、③人的資本経営推進、④技術・デジタルソリューションの拡張、⑤事業連携推進、⑥デジタル変革推進、⑦グループ一体経営)の実践を通じて、これらの財務KPIとクレスコグループとしてのミッションである『顧客とともに持続的に成長し、社会を前進させること』を実現してまいります。
当社においては、「自動車・輸送機器」分野における開発力・提案力の強化を目的として、インダストリアルビジネス本部を再編し、モビリティDXビジネス本部を新設するとともに、営業力の強化を目的として、マーケットディベロップメント本部を新設いたしました。また、執行役員の充実化を図り、当社の事業を全方位的に進めるための体制を整えました。
2025年5月9日付で、当連結会計年度の中間配当から、連結配当性向を従来の40%から50%に引き上げることを公表いたしました。
また、同日付で100万株又は15億円を上限とする自己株式の市場買付けを公表いたしました。当第1四半期連結累計期間における買付実績は、249,900株(取得価額の総額は4億7百万円)となっております。
2025年4月1日付で、当社の連結子会社である(株)クレスコ・ジェイキューブが、統合によるシナジー効果の最大化とビジネスの拡大を目的として、同社の子会社である(株)高木システムを吸収合併いたしました。
また、当社の連結子会社である(株)アイオスが、三菱UFJ信託銀行(株)との間で、システム開発とそれに付帯関連する業務におけるIT技術者の長期的、安定的な確保を目的として、2025年5月1日より10年間のパートナーシップ基本合意書を締結いたしました。
なお、税金等調整前四半期純利益に対する法人税等合計の割合が、前年同期の28.4%から34.3%に上昇しておりますが、これは主として、前年同期に、クレスコグループにおける組織再編や連結子会社株式の売却に伴う税効果があったことによるものであります。
2026年3月期の第2四半期連結累計期間および通期の連結業績予想については、2025年5月9日に公表いたしました業績予想に変更はございません。今後の状況や事業動向等を踏まえ、業績予想の修正が必要となった場合には、速やかに開示いたします。
2025年8月
代表取締役会長 根元 浩幸
代表取締役 社長執行役員 冨永 宏